2011年(平成23年) 8月5日(金)付紙面より
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県内唯一の水産高校である県立加茂水産高校(村井太郎校長、生徒179人)で1―4の4日間にわたり、「少年水産教室」が開かれ、県内各地の中学3年生たちがマリンスポーツや水産加工などの体験を通じて、海や魚への関心を強めた。
本県漁業の担い手確保につなげようと、1985年度から同校の体験入学を兼ね、同校と県庄内総合支庁水産課が毎年実施している。今回は、1回2日間のプログラムが1、2日、3、4日の2回にわたり開かれ、初回は59人、2回目は32人の計91人が参加した。うち78人が庄内地方、13人は山形市や米沢市など内陸地方の中学3年生。
2回目初日の3日は同校漁業実習船「鳥海丸」に乗って沿岸を航行し、操舵(そうだ)やロープワークなどを体験。2日目の4日午前中は、同校で食品製造の実習としてイカ飯作りの後、学校裏の海でモーターボート、スキューバダイビング、カヌーの各マリンスポーツを体験した。
イカ飯作りでは、鳥海丸で捕られたイカを1人3匹ずつ包丁で下処理し、もち米を詰めてつまようじで閉じた。カヌーの体験では、パドルの使い方などを聞いた後、早速沖にこぎ出し、歓声を上げていた。
佐藤孝成君(15)=鶴岡三中3年=は「鳥海丸のような大きな船に乗ったのは初めてで、とても貴重な体験ができた。将来はあのような大きな船に乗る仕事に就きたい」と話した。
イカ飯は昼食で食べた。午後からは同校のカリキュラムについて、詳しい説明を聞いた。