2011年(平成23年) 1月16日(日)付紙面より
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受験シーズンの本格的な幕開けとなる2011年度の大学入試センター試験が15日、全国の706の試験会場で始まった。庄内地域では鶴岡中央高校と酒田市の東北公益文科大学の2会場で試験が行われ、受験生が志望校の合格ラインを目指して答案用紙に向かった。庄内の2会場で受験する志願者数は合わせて1155人となっている。
11年度のセンター試験を利用するのは4年制大学と短期大学を合わせて828校で、全国の志願者数は55万8984人。県内の6試験会場のうち、庄内2会場の志願者数は鶴岡中央高が737人、東北公益大が418人で、前年度より133人の減。
試験初日の15日、庄内地方は大雪となり、受験生の交通の便が心配されたが、トラブルもなく県内6会場とも予定通り試験が行われた。庄内の2試験会場では、午前8時ごろから保護者の車で送られた受験生たちが次々と会場に入り、玄関口では高校の教員が教え子たちを激励する姿も見られ、受験生同士が「頑張ろう」と声を掛け合う光景も繰り広げられた。
午前9時半の試験開始時間が近づくと、受験生たちはそれぞれの教室に入り、「体調の悪い人はすぐに申し出ること」「携帯電話の電源を切るように」など試験官の注意に耳を傾け、問題と解答用紙が配布されるのを緊張の面持ちで待っていた。
初日は公民、地理歴史、国語、外国語、英語リスニング。2日目の16日は理科1、数学1、数学2、理科2、理科3の順で行われる。
2011年(平成23年) 1月16日(日)付紙面より
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鶴岡市黒川地区で15日、地区の鎮守・春日神社最大の祭り「王祇祭」で振る舞われる凍(し)み豆腐料理の仕込み作業「豆腐焼き」が下座の当屋を務める蛸井末治さん(小在家、屋号・久蔵)方で行われた。
2月1、2日の王祇祭では、上座・下座の両当屋や春日神社で黒川能(国指定重要無形民俗文化財)が奉納上演される。凍み豆腐は当屋での上演で幕あいなどに振る舞われる祭りの名物で、大量の豆腐を使うことから王祇祭は別名「豆腐祭り」とも呼ばれる。
今年の当屋は上座が剱持松雄さん(椿出、屋号・松兵衛)、下座は蛸井さん。豆腐焼きは上座が22、23日の予定。下座はひと足早く15、16日に行い、親類や地区住民が総出で仕込みを進めている。
蛸井さん方では15日、敷地内の一角にパイプとトタンで仮設した作業小屋で午前8時ごろから豆腐焼きを開始。おからで作った大きな囲炉裏(いろり)へ豪快にまきをくべ、周りにはくしに刺した豆腐がずらりと並んだ。作業をする人たちは目の部分を四角に切り取った段ボールやタオルなどで顔を覆い炎の熱さを防ぎながら、向かい側に座った人へ竹ざおで「父ちゃん、ほら焼げっだ」「これもあど焼げだぞ」と合図し合い、こんがりときつね色に仕上げていた。
蛸井さん方は2日間で約5000本分の豆腐を焼き、凍らせて水分を抜いた後、みそ味で煮て祭りに備える。祭り当日は冷やした豆腐を熱い汁に浸して食べるという。