2011年(平成23年) 10月12日(水)付紙面より
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自転車に乗りながら地元の風景や味覚、観光施設などを楽しもうという「2011ツールドSAKATA?チャリでGO酒田再発見2」が10日、酒田市内で開かれた。親子連れなど60人余りが、ドロップハンドルの本格ロードレーサーから買い物かごの付いた「ママチャリ」までさまざまなタイプの自転車で参加。時折、日が差す穏やかな“サイクリング日和”に恵まれ、ゆっくりペダルをこぎながら秋本番を迎えた酒田路を快走した。
豊かな自然や歴史・文化、食材など酒田の魅力をあらためて見つめ直すとともに、安全にサイクリングを楽しんで健康増進にも役立てようと、市などでつくる実行委員会が、小学生以上を対象に昨年から開催している。
コースは、東北公益文科大をスタート・ゴールに、東北銘醸「蔵探訪館」や山王くらぶなど飯森山周辺と市街地を周遊する延長約17キロ。
開会式では、自身も親子で参加した阿部寿一市長が「環境に優しく健康にも良い自転車が今、見直されている。すがすがしい空気をいっぱいに吸い込みながら、秋の一日を楽しもう」とあいさつ。酒田署の奥山正光交通規制係長が交通ルール、酒田飽海自転車組合の須田正彦組合長が自転車の安全点検チェックポイントについて説明した。
午前9時に公益大カフェテリア前を出発。参加者は途中、市袖浦農協の産直施設「食彩工房いちご畑」でジェラート、みなと市場の「大泉」で鳥海高原ヨーグルト、庄内みどり農協「みどりの里山居館」で和ナシの提供などを受け、ゴール後は新米おにぎりと庄内風芋煮を味わい、体全体で酒田の秋を堪能していた。
2011年(平成23年) 10月12日(水)付紙面より
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遊佐町の第34回「神鹿(じんろく)角切祭」が10日、鳥海山中腹の国民宿舎「大平山荘」鹿公園前で行われ、同町の少年議員2人が長く伸びた雄ジカの角を切り落とした。
同鹿公園では、町が6月初旬から10月末までニホンジカを飼育。そばに鳥海山大物忌神社中の口宮が祭ってあることから「神鹿」と呼んでいる。
角切祭は、秋の鳥海山をPRするとともに、繁殖期を前に雄ジカ同士が争ってけがをするのを防ごうと1976年からこの時期に開催。切り落とされた角は御利益があると言われ、抽選でプレゼントされることもあって毎年、大勢の行楽客が縁起物を求めて訪れる。
この日、標高1000メートルの鹿公園は曇り空で冷たい風が吹く肌寒い天候。それでも家族連れらが大勢詰め掛け、駐車場から車があふれた。午前10時から同神社中の口宮前で神事。時田博機町長らが玉ぐしをささげて秋の実りに感謝するとともに、最終盤に入った鳥海観光の無事故を祈った。
その後、鹿公園前の特設ステージで、烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の同町少年議長の日高龍功君(遊佐高2年)と少年副議長の仲鉢和真君(同)が、40センチほどに伸びた雄ジカ2頭の角を、糸ノコギリで切り落とした。
鹿の角や花笠人形などが当たる抽選会、威勢の良い鳥海太鼓の演奏、芋煮の無料振る舞いも行われ、詰め掛けた家族連れらは紅葉シーズンに入った鳥海山の自然と一緒に楽しんでいた。