2011年(平成23年) 11月24日(木)付紙面より
ツイート
鶴岡市黒川の春日神社で23日、新嘗祭が行われた。500年以上にわたり受け継がれてきた伝統芸能「黒川能」(国指定重要無形民俗文化財)が奉納上演され、大勢の能楽ファンらを魅了した。
黒川能が同神社で神事能として奉納上演されるのは新嘗祭の他、2月の王祇祭、3月の祈年祭、5月の例大祭の年4回。
五穀豊穣(ほうじょう)に感謝する神事に続き、下座が能「俊寛」、狂言「末広」、上座が能「鈴鹿山」の3番を上演。「俊寛」では役者の息が白くなる冷え込みの中、シテ・俊寛が鬼界島に一人残される悲嘆ぶりに、観客は引き込まれるように見入っていた。