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2011年(平成23年) 11月24日(木)付紙面より

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悲願の全国「金」 祈りの歌、聴衆に迫る 鶴岡土曜会混声合唱団

 鶴岡市を中心に活動する鶴岡土曜会混声合唱団(五十嵐泰彦代表、柿崎泰裕常任指揮者)が、今月20日に青森市で開かれた第64回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟など主催)で、初の金賞に輝いた。創立60周年の記念の年に悲願だった「金賞」を獲得し、東北トップクラスの実力を誇る同合唱団に新たな勲章が加わった。

 全国大会は2年連続8度目の出場。今年は東北支部大会で、出場団体の中で最も優れた団体に贈られる全日本合唱連盟理事長賞を受賞して全国大会に臨んだ。課題曲と自由曲の演奏のうち、自由曲は広島の原爆をテーマにした谷川俊太郎さんの詩を三善晃さんが作曲した「その日―August6―」。悲惨、風化、祈りの3つの部分で構成され、惨禍からの再生への願いが込められた作品で、コンクールに向けた選曲は図らずも東日本大震災前に決まっていた。

 審査員の1人からは自由曲の演奏を「言葉を大切にし、後半の『祈り』は胸に迫るものがあった、聴衆も引き込まれていた」と高く評価された。また、「その日―」を作曲者に委嘱して初演した広島の合唱団で、今回の全国大会に中国支部代表として出場した「合唱団ある」のメンバーたちからは、涙ながらに口々に「本当に素晴らしい演奏をありがとう」と握手を求められたという。

 常任指揮者の柿崎さんは「全国大会の金賞は土曜会が長年目指してきたものだけにうれしい。さらに、『ある』の人たちからの言葉が金賞受賞よりもうれしかった。震災があった今年は勝ち負けよりも、祈りの気持ちと未来を信じて生きる気持ちを大切に演奏しようと言い続けてきた。作品をしっかりと伝えようと、丁寧に集中して演奏できたことが、初の金賞につながったのでは」と話した。

 全国大会は33人以上の編成となる一般部門Bに東北支部代表として出場し、47人で演奏。80人規模の合唱団など各支部代表15団体が出場し、上位4団体の金賞に輝いた。編成人数に上限のない同部門での金賞受賞は県内で初めて。

 鶴岡土曜会混声合唱団は1951(昭和26)年に鶴岡三中音楽クラブ同窓会合唱団として創設。これまで県民芸術祭大賞に3度輝いたほか、昨年度には県の文化振興に功績のあった個人・団体に贈られる齋藤茂吉文化賞を受賞している。全国大会初の金賞受賞の“凱旋(がいせん)公演”ともなる第60回記念定期演奏会は26日午後7時から鶴岡市文化会館で開かれ、コンクールの課題曲、自由曲の「その日―」も演奏する。

悲願だった「全国大会金賞」に輝いた鶴岡土曜会混声合唱団
悲願だった「全国大会金賞」に輝いた鶴岡土曜会混声合唱団



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