2011年(平成23年) 7月27日(水)付紙面より
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庄内浜の食文化を広くPRする「庄内浜文化伝道師」の実技試験が23日、酒田市の酒田調理師専門学校で行われ、県内一円から参加した33人が伝道師の「称号」を目指し庄内浜産マダイを使った料理に挑戦した。
庄内浜文化伝道師制度は、県庄内総合支庁が地魚の県内消費拡大を目指し2007年度に設けた。地元の魚介類に関する知識や料理法、文化に精通した人を認定し、それぞれの立場から庄内浜の魚のおいしさ、食文化を広く消費者に発信してもらう。試験はこれまで3回行われ、計142人が認定されている。
4回目となった本年度は県内一円から45人が応募。▽庄内浜の漁業と魚の特徴▽庄内地方の食文化▽魚介類の衛生対策と食中毒の予防―の3テーマで講習を受け、飲食店関係者やスーパーの鮮魚担当者ら35人(庄内21人、内陸14人)が筆記試験に合格。このうち、33人がこの日の試験に臨んだ。
人数が多いため試験は午前と午後の2回に分けて行われた。共通課題がマダイの二枚おろしと刺し身、自由課題が骨のついた残りの片身を使用した得意料理の調理。食の都庄内親善大使の太田政宏シェフら6人が、さばく技術、料理の味、見た目などをポイントに、魚料理の基本が身に付いているかを審査した。
受験者たちは審査員の目が光る中、真剣な表情で調理に没頭。刺し身のつまを工夫したり、見栄えが良くなるよう明るい食器を用いたりと盛り付けにも細心の注意を払い、1時間の制限時間内で料理を仕上げていた。
同支庁水産課によると、試験結果は近く受験者に直接通知。後日、合格者を対象に認定証授与式を行う予定という。
2011年(平成23年) 7月27日(水)付紙面より
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台湾の旅行エージェントらが26日、庄内地方の観光地を視察した。東北の日本海沿岸地域を「北前国際観光ルート」としてアピールし、商品企画に役立ててもらうとともに、東日本大震災の被害が小さかったことの現地報道を通して台湾からの誘客につなげようと、国土交通省、東北観光推進機構が視察ツアーを企画。各県と連携して実施しているもの。27日は羽黒山を視察する。
一行は旅行代理店7社、航空会社、新聞社各1社の計9人。23日に羽田空港経由で青森空港に到着した。翌日から世界遺産の白神山地、秋田県にかほ市の土田牧場などを回って26日午前、遊佐町に入り、映画「おくりびと」のロケ地になった月光川の堤防を視察した。
その後、酒田市の山居倉庫を訪問。鈴木正士JA全農山形庄内統括事務所長の案内で庄内米歴史史料館を視察し、山居倉庫や庄内米の歴史を物語る展示物、台湾でも根強い人気がある「おしん」コーナーなどを見て回り、おしん像の前では写真を撮るなど資料を集めた。
この日はほかに、さかた海鮮市場や相馬樓、NKエージェントビル(旧割烹・小幡)などを訪問。チャーター便など空の玄関口になる庄内空港も視察した。夕方からは鶴岡市の湯野浜温泉で地元観光関係業者らと商談会。
「太平洋旅行社」の温雅恵さんは「どこも興味深い地域。『おしん』は今でも人気があり、帰国したら山居倉庫を紹介したい」と話した。
一行は27日、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で最高の三つ星を得た羽黒山杉並木や国宝五重塔などを見学した後、新潟県村上市や新潟市を視察。28日に羽田経由で帰国する。