2011年(平成23年) 9月13日(火)付紙面より
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日本海からカヤック、自転車、登山の3種で鳥海山頂上を目指す環境スポーツイベント「鳥海山シートゥーサミット」が11日、標高ゼロメートルの遊佐町・西浜海岸をスタート、同2160メートルの鳥海山大物忌神社山頂(御室)小屋ゴールのコースで行われ、標高が上がるにつれて変化するフィールドを肌で感じながら豊かな自然を満喫した。
「海から頂上へ」を意味するこのイベントは、アウトドアスポーツ用品大手のモンベル(本社・大阪市)が2008年、鳥取県との共催で大山で第1回大会を開いた。今年は大山のほかに、北海道、島根県、本県の4カ所で開催。自然環境保護の観点から参加者を50―100組程度に限定している。
東北初開催の鳥海山シートゥーサミットは、実行委員会(委員長・佐藤香奈子NPO法人元気王国理事長、事務局・モンベル)が主催。青森県から兵庫県までの愛好者が、一人で3種をこなすシングル、2―5人で参加するチームに合せて49組105人がエントリーした。
午前5時半、大会がスタート。参加者はまず、カヤックを操って西浜海岸から吹浦漁港内を2周して戻る約4キロの「海のステージ」に挑戦した。こぎ終えると自転車に乗り換え、鳥海ブルーラインを走って5合目の鉾立(秋田県にかほ市)を目指す約21キロの「里のステージ」へ。到着すると登山靴に履き替え、御浜神社(7合目)を経由してゴールの山頂小屋まで登山する約7キロの「山のステージ」に挑んだ。
この日、ふもとは前日までの雨も上がり次第に青空が広がったものの、鳥海山は御浜辺りから上が雲の中。参加者は、本格的な山岳登山を含むこれまでの大会で最大の標高差2160メートルの難コースを、楽しみながらゴールを目指した。
2011年(平成23年) 9月13日(火)付紙面より
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県営ほ場整備事業が行われている鶴岡市西郷地区で11日、水田の用水路にすむ生物の引っ越し作戦が行われ、地区の親子連れなどがたも網でメダカやフナなどをすくい、仮設の保全池に移した。
同地区では県が2009―13年度、西郷北部地区経営体育成基盤整備事業として、306ヘクタールを対象に区画の拡大や用排水路整備などを実施。周辺には貴重な西茨湿原などがあることを踏まえ、一帯を「ミズバショウの郷」として、自然環境の保全に配慮して事業展開している。
引っ越し作業は、同事業の受益者らによる同基盤整備事業推進委員会(佐藤健三委員長)が、地元の豊かな自然環境を住民自らの手で次代に伝えていこうと、今年5月に西郷小6年生を対象に行ったのに続き2回目。来年度に整備事業に入る水田148ヘクタール内で、長崎、西沼、西茨、茨新田の4つの住民会が中心となってそれぞれ実施した。
このうち長崎住民会(照井栄市会長)では子供、大人各約20人の合わせて約40人が参加。子供たちは田んぼの用水路にたも網を入れ、魚や貝類などが掛かると、「あっ、捕れた」などと歓声を上げた。「こうすればいっぱい捕れる」と童心に返り、楽しそうにコツを伝授する男性もいた。
種類を確認すると、魚類ではギンブナ、シマドジョウ、メダカ、タイリクバラタナゴ、モツゴなど、そのほかニホンザリガニ、マルタニシ、カワニナ、アカガエルなどが捕れた。
ほ場整備では2カ所にこうした生き物を放す保全池を建設予定だが、未完のため、この日捕った生物は近くの仮設の保全池に放した。