2011年(平成23年) 9月14日(水)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高校と湯野浜小学校の合同ヒラメ放流が12日、同市湯野浜海岸で行われ、“1日先生”の水高生と児童がヒラメの幼魚を放流した。
加茂水産高では、放流を通して栽培漁業の理念、技術向上を図るとともに、講師として児童と接することで学習効果を深めようと湯野浜小と放流を実施。水産高で約12センチまで中間育成したヒラメの幼魚約500匹を用意した。
放流には、海洋環境科マリンスポーツ系3年11人と5年児童26人の合わせて37人が参加。はじめに水高生たちが講師を務め、「ヒラメは左向きでカレイは右向き」「ヒラメは環境によって自分の体の色を変えることができる」など、ヒラメの生態などについて児童たちに分かりやすく説明した。
続いて、児童たちは生徒とともに、バケツに入れた幼魚を波打ち際で「大きく育ってね」と呼び掛けながら、静かに放していた。
2011年(平成23年) 9月14日(水)付紙面より
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県による本年産県産米の放射性物質検査の本調査が12日、県内各地で始まった。16日まで県内231地点のサンプルを採取して検査機関に送り、結果は20日ごろをめどに公表される。
本調査のサンプル採取地点は、「昭和の大合併」(1950年2月)時点の市町村単位を基本とした。それぞれで収穫、乾燥、籾摺(もみす)り、選別した玄米2キログラム程度を採取し、13日と16日の2回に分け、県内外の検査機関3カ所に送る。
本調査初日の12日、庄内町の個人の調製乾燥施設では、町や県の担当職員らの立ち会いの下、地元農協の職員が選別機から出てきた「はえぬき」の玄米を、ビニール袋に入れた。今月9日に収穫したものという。
この日、県内全体では約80地点のサンプルを採取。庄内、最上両地域のサンプルは県農業総合センター水田農業試験場(鶴岡市藤島)、村山、置賜両地域のサンプルは県農業総合センター(山形市)にそれぞれ集約された後、検査機関に送られる。
県の県産米ブランド推進課の結城和博課長補佐は「他県では、検査が終わったものから順次、結果を公表しているところもあるが、本県では産地としてのまとまりを伝えた方が信頼度が上がるという考え方で、一斉に公表する方式とした」と理解を求めている。
検査で、国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出された場合、出荷制限が行われる。また、200ベクレルを上回る数値が検出された場合は「重点調査区域」として、その区域(昭和の大合併時の市町村単位)をおよそ15ヘクタールごとに区分けして再度、調査を行う。本調査の結果が出るまで、新米の出荷は自粛されている。
今月9日に結果が公表された予備調査では、旧市町村単位の県内44地点で収穫前の稲を刈り取って検査。全地点で放射性セシウムは不検出だった。