2011年(平成23年) 9月17日(土)付紙面より
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庄内町の「余目まつり」本祭が15日、同町余目地区の中心街で繰り広げられた。小学生たちの奴(やっこ)振りや巨大な龍の山車などが、通行止めにされた目抜き通りを威勢良く練り歩いた。
余目まつりは同地区御殿町の余目八幡神社の例祭に合わせ行われている。神輿(みこし)行列や奴振りなどによる大名行列は、約300年前の1873(天保9)年ごろから同地区に伝えられているという。現在はJR余目駅前の交差点をスタート地点に、旧国道47号を通って八幡神社まで約2キロの道のりを練り歩く。
この日は厳しい残暑で日中の気温が30度前後まで上昇する中、午後1時半に行列がスタート。余目三小マーチングバンドを先頭に、同神社の神輿行列、大名行列、保育園児や小学生による「小龍連」によるかわいらしい踊り、飛龍太鼓と龍の山車「飛龍伝説」と続いた。
大名行列は小学生の手振り奴が先頭を務め、「エイトー、マカショー」と大きな声を響かせながら、独特の動作を披露した。また、中学生や若衆、ベテランによる奴振りが毛槍(やり)の投げ渡しなど妙技を見せると、沿道を埋めた祭り客から大きな拍手が起こっていた。
続いて勇壮な太鼓の音とともに「飛龍伝説」が目抜き通りを駆け抜け、山車の頂上からあめ玉がばらまかれると、見物の子供たちが大喜びで拾い集めていた。
行列が神社に到着すると、例祭神事が執り行われた。日が暮れるころには境内でカラオケ大会が開かれ、参加者たちが自慢ののどを披露していた。
祭り最終日の16日は神社境内で学童相撲大会や山形、秋田、新潟の社会人代表による三県対抗相撲大会が行われた。
2011年(平成23年) 9月17日(土)付紙面より
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来春新規卒業予定の高校生の就職・採用選考が16日、全国一斉に解禁され、庄内地方でも多くの企業で、生徒たちが緊張した表情で試験に臨んだ。庄内地方の高校生に対する地元求人は、前年同期比で4割増と上向いているが、鶴岡では求人倍率が約0・7倍など依然として厳しい状況で、鶴岡、酒田両公共職業安定所では、引き続き1人でも多くの求人を出してもらえるよう呼び掛けている。
鶴岡公共職業安定所の8月末現在のまとめによると、管内の来春高卒の就職希望者は前年同期比10・0%減の461人。内訳は県内希望が6・2%減の302人、県外希望が16・3%減の159人。これに対し、求人は前年同期比8・5%増の395人で、求人倍率は0・86倍。内訳は管内が41・7%増の221人で、求人倍率は0・73倍、県外は16・3%減の174人で、求人倍率は1・09倍。「管内求人は、大震災や節電の影響もあまりなく上向いているが、生徒にとってはまだ厳しい状況」(学卒担当者)。
一方、酒田公共職業安定所の8月末現在のまとめによると、管内の来春高卒の就職希望者は前年同期比9・1%減の412人。内訳は県内希望が5・3%減の213人、県外希望が12・7%減の199人。これに対し、求人は前年同期比2・6%増の395人で、求人倍率は0・96倍。内訳は県内希望が42・1%増の233人で、求人倍率は1・09倍、県外は26・7%減の162人で、求人倍率は0・81倍。「地元では特に縫製と介護関係の求人が増えているが、全体としてまだ十分ではない」(学卒担当者)。
選考解禁のこの日、酒田市十里塚の「東北エプソン」では、求人13人に対し、庄内各地の高校の24人が午前中に作文と筆記試験、午後には面接に臨んだ。午前8時半から行われたオリエンテーションでは、係員が試験のスケジュールなどを説明。制服姿の高校生たちは背筋を伸ばし、固く握った拳をひざの上に載せ、緊張した表情で聞いていた。