2011年(平成23年) 9月28日(水)付紙面より
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県知事が認定する「庄内浜文化伝道師」の本年度認定証授与式が27日、三川町の県庄内総合支庁で開かれ、県内外の31人が新たに認定された。それぞれの職場や地域で開かれる料理講習会などを通じ、庄内浜産の魚介類やその料理方法などをPRしていく。
この認定制度は、地魚の消費拡大と魚食文化の普及を狙いに、県庄内総合支庁が2007年度に始めた。地元の漁師や料理人らの講習の後、一次試験(庄内の浜文化に関する筆記)、二次試験(魚のさばき方や調理の実技)の合格者を認定する。これまで計142人が認定されている。
2年ぶり4回目となった本年度、講習会と筆記試験は6月26日、酒田市総合文化センターで行われ、受験者39人のうち35人が合格。実技試験は7月23日、酒田調理師専門学校で行われ、タイを使った刺し身や創作料理を調理、受験者33人のうち31人が合格した。内訳は仙台市1人、山形市など内陸地方10人、庄内地方20人。職業はスーパーの水産担当や鮮魚店、飲食店、流通関係者、主婦など。
この日の授与式には新伝道師20人が出席。会田稔夫庄内総合支庁長から一人一人に、県知事名の認定証と、記念品として「庄内浜文化伝道師」のロゴ入りのエプロンが贈られた。新伝道師を代表し、生活協同組合共立社「協同の家コープ桜田」(山形市)水産担当の後藤薫さん(30)=山辺町山辺=が「伝道師としての誇りを持ち、庄内浜の魚のおいしさと食文化を、多くの人に伝えたい」と決意を述べた。
会田支庁長は「ネットや本だけでなく、人から人に直接伝える意義は大きい」、昨年11月に結成された庄内浜伝道師協会の石塚亮会長(鶴岡市三瀬)は「文化は現在、過去、未来にわたるもの。新しい文化をつくっていくのも仕事」とそれぞれ激励した。これで伝道師は計173人となった。
2011年(平成23年) 9月28日(水)付紙面より
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旬の鶴岡産フルーツをふんだんに使ったパイやゼリーなどのスイーツが、30日から市内の産直や物産館計3施設で期間限定で販売される。販売開始を前に26日、試食会「つるおかご当地グルメ発表会」がマリカ市民ホールで開かれ、女子高校生ら女性たちが味わい、味や見た目などを評価した。
「食材の宝庫」鶴岡をアピールしようと、鶴岡食文化創造都市推進協議会、つるおか農商工観連携総合推進協議会(いずれも会長は榎本政規市長)、鶴岡市が主催。四季を通じて多様な旬の食材が身近に入る地域性を生かし、さらに魅力アップにつなげようと両推進協などで新たに「つるおかご当地グルメ開発プロジェクト」を発足。その第1弾として県内でも栽培種類の多さを誇るフルーツに焦点を当て、旬のフルーツを使ったご当地スイーツの開発に取り組んできた。
庄内観光物産館、産直あぐり、産直あさひ・グーの3施設が協賛店として開発に参加。旬を迎えた大粒ブドウや洋ナシ、イチジクなどを使って、9種の果物が載った「フルーツパイ」(庄内観光物産館)やブドウなどのデニッシュパン(産直あぐり)、月山ワインと砂糖で煮たイチジクが入った「いちじくパン」(産直あさひグー)など各施設が1―3点ずつ計6種のスイーツを試作した。
販売開始を前に一般を対象に行われたご当地グルメ発表会には、鶴岡中央高や山形大農学部の女子生徒や女子学生、市内各地域の主婦層ら約60人が参加。6種のスイーツを味わってもらい、その場でおいしさや味、見た目・食感などを採点した。
山形市出身で山大農学部4年の井川奈保さん(21)は携帯電話を使ってその場からツイッターで“つぶやき”ながら試食。「鶴岡を代表するフルーツが何かよく分からなかったので、こうした企画はいいと思う。米粉パンで洋ナシをサンドした『ごろっと・フルーツ』(産直あぐり)は、洋ナシの食感もよくとてもおいしかった」と話していた。
各施設では試食会での意見を参考に最終調整し、30日から一斉販売を始める。価格はワンコイン(500円)以内の150―350円を予定。一方、市などでは四季を通じたご当地グルメを開発しようと、次回は冬に向けて企画する予定という。