2012年(平成24年) 1月6日(金)付紙面より
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酒田市の新春書き初め会が5日、市総合文化センターで開かれた。市内全域の小学1年生から中学2年生まで計54人が参加。真っ白な紙にたっぷりの墨で「強い意志」や「夢の実現」など、思い思いの決意をしたためた。
市教育委員会が旧市時代の1983年から、新型インフルエンザの影響で中止した2010年を除いて毎年開き29回目。今年も共に同市在住の書家、平田和幸(号・明山)さんと齋藤京子(号・翔香)さんが講師を務めた。
松田文夫・市教委社会教育課長が「書き初め会は中央公民館の行事で最も長い歴史を持つ。良い年になるよう、思い切り書いてほしい」とあいさつした後、書き初め開始。子供たちは、平田さんらから「墨汁をたっぷり含ませて、太く力強く書くこと」などと指導を受けながら、「お正月」「たつ」「美しい心」といった新年にふさわしい題材と共に、大震災を踏まえた「大切な命」などの言葉を、幅24センチ、長さ100センチの書道用紙に墨痕も鮮やかに記した。
年末年始休みの宿題を書くため、「大切な命」に挑んだ澁谷惇毅君(11)=広野小5年=は「ツケ、トメをはっきりするよう教えてもらった。まあまあの出来と思う」と感想。平田さんは「年々上手になっている。最初は緊張で筆が走らなかったが、次第に普段の調子が出て元気な作品になった」と話していた。