2012年(平成24年) 4月11日(水)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(村上龍男館長)は、小中高校、大学などの教育機関を対象に、クラゲを観察できる水槽セットの無償貸し出しを開始した。水質管理などのため貸与期間は1施設につき1週間程度。エアポンプを使って円形の水槽内に対流を起こし、ゆっくりと水中を漂うクラゲの姿を観察できる。
同館はこれまで、施設内のクラゲ研究室での学習会や、職員が保育園や小学校などを訪問する「出張学習会」などを実施し、クラゲをはじめとする海生生物の面白さを伝えてきた。しかし、多忙な業務の傍らで学習会はなかなか開催できず、施設の依頼を断ることもあるという。今回の水槽セットの貸与で、若い世代に海
加茂水族館や生物に関心を持ってもらう機会を増やすもの。
貸与するのは水槽と海水、クラゲ、餌など。水槽は、飼育スペースが直径約30センチの円形。これに対流をつくるエアポンプ用の水槽が付き、全体の横幅は約50センチで幅約10センチ。水槽内にスポンジフィルターが付いており、1週間程度なら海水を取り換えなくてもきれいな状態を維持できる。クラゲ専用の水槽を改良し続けてきた同館のアイデアを集約させた構造になっているという。
クラゲはミズクラゲをはじめタコクラゲやアカクラゲなどを準備する。「季節によって、もしかしたらレアなクラゲを貸し出せるかも」(同館)という。餌は市販のものを使用する。
水槽セットの借り受けは、水族館に直接受け取り、返却できることが条件。受け取りの際に水槽の設置や飼育方法などを水族館側がレクチャーする。貸し出す水槽は2セット用意してあるが、先着順となる。同館では「受け取りに来てもらえるなら、内陸や県外の施設でも貸し出す」と話している。問い合わせは加茂水族館=電0235(33)3036=へ。