2012年(平成24年) 7月14日(土)付紙面より
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大規模な土砂崩れで全面通行止めとなっていた鶴岡市油戸の主要地方道藤島由良線が13日、4カ月ぶりに開通した。仮設シェルターによる片側交互通行だが、海岸線を走る観光道路の通行再開に地元の観光団体などは「夏の観光シーズンに間に合って良かった」と安堵(あんど)している。
道路を管理する県庄内総合支庁によると、3月4日の土砂崩れ発生後、同市今泉―油戸の2キロ区間で全面通行止めの措置を取っていた。同支庁では応急復旧工事としてこれまで、崩落斜面の土砂の撤去、落石防護ネットや仮設シェルターの設置などを進め、夏のレジャーが本格化する前に開通にこぎつけた。
この日は現場に警備員を配置し、午前6時に規制を解除した。由良側と湯野浜側の双方から相次いで車両が通行。ドライバーたちは警備員の指示に従って走行していた。今回の開通を受け、湯野浜温泉観光協会の奥山雄一事務局長は「新潟方面の宿泊客に影響が出ていたので開通してくれて良かった。今後はお客さんの利便性を良くするため、早期の全面開通をお願いしたい」、加茂水族館の村上龍男館長は「当初の予定より開通が早まってくれて工事関係者に感謝したい。海岸線の道路を使う新潟方面からのお客さんも多く、苦情などもあった。今回の開通で不安も解消され、すっきりした」と話した。
同支庁は恒久対策のためのボーリング調査などを進めており、終了次第、工事を発注する。年内をめどに仮設シェルターを撤去し、全面規制解除を目指す。