2012年(平成24年) 9月6日(木)付紙面より
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「食」に関心を持つ人たちが集まり、対話を通じてお互いに考えを深めていこうという「鶴岡・食のダイアログカフェ」が4日、鶴岡市のマリカ西館で始まった。7月に鶴岡市などが開設した「鶴岡食文化産業創造センター」が月1回開いていくもので、初回のこの日は「3年後の鶴岡の食」をテーマにさまざまな立場の人が意見を交わした。
同センターは、市や地元経済団体などでつくる「鶴岡食文化創造都市推進協議会」(会長・榎本政規市長)が本年度から3カ年、厚生労働省の委託で取り組んでいる「実践型地域雇用創出事業」の一環で開設。「食」をキーワードに人材育成と雇用創出を図るもので、「『食』から『職』の創造」を合言葉に掲げている。
食のダイアログカフェは、対話(ダイアログ)が自覚のなかった思いや考えを引き出す作用を生かし、「食」をテーマに少人数で対話することで、お互いの考えを深めるとともに、仲間を見つけ行動を起こすきっかけにする狙い。初回のこの日は市内の旅館や精肉店、カレー店、ブティックの各経営者、調理師、ガラス工芸家、旅行代理店の関係者ら8人が参加した。
センター職員の進行で、自己紹介に続き、「3年後、鶴岡の『食』はこうなっている」をテーマに意見交換。「『地消地産』として、作ってもらいたいものを作る体制の整備を」「60歳になったら米をもらえるなど、年金でなく『年食』を」「綿羊の観光牧場を開きたい」「外に発信するだけでなく、住む人が庄内の食をもっと楽しもう」「鶴岡モンドセレクション食堂を」など多彩な意見が出た。
これらに対し、「地消地産では、うまく収穫できないときの補償など、消費者とリスクを折半する仕組みが欲しい」「(地域性として)宣伝下手と言うが、他地域も言うことは同じ。それで片付けていいのか」「食べたり買うだけでなく、地元の人と交流する仕組みが大切」などの意見も出て、考えを深めていった。
ダイアログカフェは今後、原則として毎月第1火曜日、毎回テーマを変え、その都度、参加者を募り開く。次回は10月2日の予定。1回の定員は8人程度。問い合わせは鶴岡食文化産業創造センター=電0235(29)1287=へ。