2012年(平成24年) 10月11日(木)付紙面より
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長い歴史と伝統を有する酒田市小中学生理科研究発表会が9日、市総合文化センターで開かれ、校内選考を経た27小学校の115人が研究作品を発表した。
市理科教育センターと市教育研究所理科部会が1949年から毎年開き64回目。開会式では同センター所長の斎藤要一・市学校教育課長が、前日にノーベル医学生理学賞受賞が決まった山中伸弥京都大教授の例を引き、「皆さんも未来のノーベル賞を目指し、自信を持って堂々と発表してください」と主催者あいさつした。
子供たちはその後、17の分科会に分かれて1人ずつ発表。同じテーマを複数年、続けて研究している児童・生徒が多く、今回も「冷たい飲み物調べ」の室矢香旺さん(浜田小6年)、「朝顔の実験」の須田萌里さん(新堀小6年)、「アサガオの観察」の佐藤聡哉君(十坂小6年)が6年連続で発表した。
発表者は、実物投影機や図表、写真、イラストなどを使いながら、▽研究のきっかけ▽研究方法や使用機器▽分かったこと▽まとめ―などの順で理路整然と解説。
2年連続で「干し野菜の研究」を発表した石川紗奈さん(松山小5年)は、黒い紙、アルミ箔(はく)、ざるにピーマン、玉ネギ、トウモロコシなどを置いて乾く速さを観察した。最も乾きにくいと予想したざるが黒い紙とほぼ同じで乾きやすく、アルミ箔はほかの半分ほどしか乾かなかったことを知った。
また、干し野菜と生野菜でそれぞれカレーを作り、調理過程や味の違いなどを観察。干し野菜を使ったカレーはあくが出ない上、ピーマンなどの苦味がなくなって甘くおいしく感じられ、作る時間も10分ほど早くできたと発表した。
元酒田東高校長の五十嵐敬司さんは「野菜の水分の飛び方と味の変化を知りたいという目標がはっきりしているから、確かめの手順がいい。将来、大いに役立つ」と講評を述べた。
今回発表した子供たちには全員に賞状を授与。さらに「酒田市教育委員会科学賞」の審査対象になり、優秀な作品は来年2月に表彰される。
2012年(平成24年) 10月11日(木)付紙面より
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鶴岡市鼠ケ関の瑞芳院(斎藤元雄住職)で「彼岸花」が見頃を迎え、鮮やかな赤色の花が競うように咲き誇っている。
彼岸花はヒガンバナ科の多年草。田のあぜや墓地など人家に近い草地に自生する。根の部分に毒があるが、昔は薬用にもされたという。別名・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とされ、梵語で「天上の花」という意味。
同院によると、今年は今月に入ってから咲き始め、例年に比べ10日ほど遅いという。青空が広がる天候となった9日は、遠く弁天島を見下ろす高台にある墓地の小道沿いに群生して咲き誇っている赤い花が、優しく吹き付ける浜風になびいていた。
同院は「今年は暑い日が続いた影響で咲き始めが遅れたと思う。ここ1、2週間はきれいな花を見ることができると思う」と話していた。