2012年(平成24年) 10月12日(金)付紙面より
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酒田市の県立酒田光陵高校(中山英行校長)で10日、「税関教室」が開かれ、国際経営科の1、2年生計180人が税関の役割や仕事の内容などを学んだ。また、麻薬探知犬のデモンストレーションを見学。鋭い嗅覚を生かした献身的な働きに驚きの声を上げた。
東京税関酒田税関支署(篠本守支署長)が、税関の使命などを広くPRしようと、2年次に修学旅行でグアムに行く同校の生徒を対象に教室を開催した。
はじめに同支署員が税関の役割と薬物の怖さを解説。関税など税金の徴収や密輸の取り締まりを行っていることや、覚せい剤など不正薬物の密輸摘発量が昨年、国民8人に1人が1回使用できる量もあったことを話した。
また、海外旅行の誘いに安易に応じたため、薬物の運び屋にされてしまった例を提示。「知らなかった」「分からなかった」は絶対に通用せず、捕まった場合は死刑になる国もあって、それは外国人にも適用されるなどとした。
さらに、海外旅行の際に必ず行わなければならない税関手続きについて説明。2年生は来月、1年生は来秋にグアム旅行が控えているとあって、熱心に耳を傾けた。
最後に、普段は成田空港で活躍している麻薬探知犬2頭のデモンストレーション。シェパードのサン(雄3歳)は、置かれた荷物の中から麻薬成分の臭いが付いた箱を見事に嗅ぎ分けて教えた。ラブラドルレトリバーのマジック(雌4歳)は、生徒と教員計6人のそばを通り過ぎながら、麻薬成分の臭いがするハンカチを隠し持っている人を探知。その人の横に座って教えた。
生徒たちは2頭に大きな拍手。代表して2年10組のルーム長・渡会直人君が「麻薬探知犬はすごい。薬物関係は思っていたより厳しい取り締まりが行われていて驚いた。今日、学習したことを生かし、安全で楽しい修学旅行にしたい」とお礼を述べた。
2012年(平成24年) 10月12日(金)付紙面より
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鶴岡市のぞみ町の城南幼稚園(須田正明園長、園児102人)の年長児約30人が、28日に市中央公民館で開かれる日本九重流鶴城清吟会(加藤涛洲会長)の吟詠大会に出場する。昔話「浦島太郎」をテーマにしたオリジナルの詩を披露するもので、園児たちは本番に向け元気な声で練習に励んでいる。
この取り組みは、伝統文化を生かした情操教育の一環で2010年から始めた。同年は「桃太郎」、昨年は「金太郎」をテーマに発表。今年も「浦島太郎」の物語を木野文絵教頭が詩の形にし、今月初めから日本九重流詩吟参与の佐藤剛洲(本名・隆保)さん(同市末広町)の指導を受けている。
11日に同幼稚園で行われた今年2回目の練習では、佐藤さんが「気を付け、休め」と指示すると、園児たちはきびきびと応じた。発声練習に続き、「亀を助けた―、浦島太郎―、気は優しくて―、親孝行―」と口を大きく開け、詩吟らしい独特の抑揚で吟じた。
佐藤さんは「とても元気で、真剣に取り組む姿に、逆にこっちが元気をもらう。詩吟の普及の点からも、幼い頃から親しんでもらうのはとてもうれしい」と話す。
須田園長は「奥深い文化に触れ、年配者と交流したり、頑張っている姿を見てもらうことで、子供たちの成長につなげたい。上級生の取り組みを見てきたせいか、今年は自分たちからやりたいという子供が多い」と関心が高まっている様子を語る。25日に最終リハーサルを行い、本番に臨む。大会は午後0時半から。