2012年(平成24年) 10月19日(金)付紙面より
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県教育共励会(理事長・田中隆史山形一中校長)が、鶴岡田川地区の児童と保護者を対象に企画した「田川地区遺産探検クラブ」が14日、鶴岡市朝日地域で行われた。親子が六十里越街道を歩き、そば打ち体験などを楽しんだ。
同会は県内の小中学校、特別支援学校の校長、教頭で組織する。活動の一環として「山形の子ども育成事業」を県内各地で実施。さまざまな体験教室などを開催している。今回は「千二百年の歴史と自然を味わおう」がテーマ。先人が刻んだ古道を歩き、そば打ちを体験することで地域に残る遺産や食文化を学んでもらうもの。きらやか銀行の協賛、あさひむら観光協会の協力で実施した。
この日は小学生と保護者24人が参加。朝日山村開発センター「すまいる」で開会行事を行った後、六十里越街道に移動。七曲登り口から追分石などを経て十王峠で昼食を取り、注連寺まで歩いた。
その後はそば処の大梵字へ移動し、児童たちがそば打ち体験。大網小6年の清野夏汀さんは「初めてそば打ちをした。延ばすのが難しかったが、細く切ることができた」と話していた。
2012年(平成24年) 10月19日(金)付紙面より
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旬を迎えた在来種のカブを使い、鶴岡市内の飲食店がオリジナル料理を提供する食のイベント「カブリツキAWARD(アワード)」が20、21の2日間、行われる。和洋の24店がパスタやフライ、ポタージュ、煮物など工夫を凝らした料理を提供、「生きた文化財」ともいわれる在来作物の魅力を体感してもらう。
鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・榎本政規市長)が今年7月、厚生労働省の事業採択を受けて立ち上げた「鶴岡食文化産業創造センター」の企画。同市の在来作物への注目度が高まる一方で、実際に買ったり食べたりしたことがないという人も多いため、より多くの人に味わってもらい、地域資源としての認識を新たにし利用拡大や観光振興につなげる狙い。
コンテスト形式で、参加店が各店舗で在来種のカブ料理を提供、来店者に食べてもらう。来店者は料理を気に入った場合、専用の投票用紙「かぶ券」で投票。最も投票の多い店には同市大鳥の工芸家、嶋尾和夫さんが手掛けた温海杉製のオリジナルトロフィー「かぶおどり」が贈られる。
料理に使われる在来種のカブは「温海かぶ」「田川かぶ」「藤沢かぶ」の3種のいずれか。
コンテストに参加する24店のほか、6店が「応援店」としてオリジナルのカブ料理を提供。市内の旅館・ホテル18カ所でも漬物など伝統のカブ料理を提供する。
企画の中心となった鶴岡食文化産業創造センターの今野優実践支援員は「温海かぶは400年以上前から伝統の焼き畑で作られてきたなど、カブは歴史があり、種類も多く、鶴岡の在来作物の代表格。特に若い人に食べてもらい、地元の食材として再認識してもらいたい」としている。在来作物をテーマに、地域内の飲食店が連携して料理を提供する試みは全国的にも珍しく、食に関する新たな取り組みとしても注目を集めそうだという。
24店で提供する料理は同センターのホームページに掲載している。問い合わせは同センター=電0235(29)1287=へ。