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荘内日報ニュース
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2012年（平成24年） 10月27日（土）付紙面より
ツイート“学校の柿”実った 内郷小 販売し震災義援金に
酒田市の内郷小学校（遠田裕子校長、児童66人）の4―6年生が25日、同校敷地内の柿（平核無柿）の収穫作業を体験した。これらの柿は袋詰めして脱渋し、28日に同校で開催される学習発表会の際に地域住民に販売。売上金は、義援金として東日本大震災の被災地に寄付する。
遠田校長によると、同校グラウンド西側斜面に立つ柿の木10本は、1942（昭和17）年に地域住民から譲り受けたものという。今年は外部講師の後藤菊夫さん（58）＝酒田市茗ケ沢＝の指導を受けながら、6年生が総合学習の時間を活用し、枝の剪定（せんてい）作業を行うなどの活動に取り組んできた。今シーズンの出来について後藤さんは「残暑が厳しかったこともあり、全体的に小ぶり。色づきもいまひとつだが、味は良いと思う」と話す。
一方、6年生12人は今月4、5の両日、修学旅行で東日本大震災の被災地の一つ、宮城県女川町を訪問。依然として残る大震災の爪痕を目の当たりにし、児童会活動を企画・立案する計画委員会（櫻田愛委員長）で話し合った結果、柿の売上金を義援金として被災地に贈ることにした。
作業には、4―6年生36人と遠田校長、黒田伸幸教頭ら教職員、後藤さんが参加。櫻田委員長が「今年もおいしそうな柿がたくさん実った。大切に収穫しよう」とあいさつした後、児童たちは剪定ばさみで、たわわに実った柿の実が下がった枝を次々と「パチン」。さらに枝を切り落とし、きれいに拭いた後、渋抜き剤とともに5キロずつ、オリジナルのラベルが貼られた袋に詰めていた。
同校によると、28日は1袋500円で販売する予定という。
学校敷地内の柿の収穫作業を体験する児童たち
2012年（平成24年） 10月27日（土）付紙面より
ツイート下妻捕手（酒南３年）楽天４位指名
プロ野球新人選手選択（ドラフト）会議が25日、東京都内のホテルで行われ、酒田南高3年の下妻貴寛捕手（18）＝186センチ、85キロ、右投げ右打ち＝が東北楽天ゴールデンイーグルスから4位で指名された。下妻捕手は「プロ入りは小さい時からの夢だったので素直にうれしい。これまで支えてくれた人のため、東日本大震災で被災した人のためにも頑張りたい」と入団に意欲を示した。同校によると、早ければ29日にも球団関係者があいさつに訪れるという。
下妻捕手は1994年、酒田市字仲町生まれ。松山小時代にスポーツ少年団「松山ビッグウイングス」に入り野球を始めた。松山中を経て2010年4月に酒田南高に入学。同学年の會田隆一郎投手とバッテリーを組み、中軸を任されるなど1年時からチームの要として活躍。2年秋から主将となりチームをけん引、今夏の第94回全国高校野球選手権大会では選手宣誓の大役も務めた。
下妻捕手はこの日、齋藤善明校長、野球部の西原忠善総監督と共に同校講堂でドラフト会議の速報を見守った。吉報が届いたのは午後6時45分ごろで、楽天スカウトの関係者から野球部の阿彦祐幸監督の携帯電話に連絡が入り、西原総監督が応対に出た。
指名を受け齋藤校長、西原総監督とがっちりと握手した下妻捕手は「ここまで育ててくれた両親、支えてくれた皆さんに喜びを伝えたい。まずは1軍に上がり精いっぱいのプレーをするのが目標。いずれは（楽天正捕手の）嶋基宏捕手を越え、田中将大投手とバッテリーを組めるよう頑張りたい」と笑顔を見せた上で、「目標としている選手は巨人の阿部慎之助捕手。打って守れる選手になりたい。肩には自信があるので（星野仙一監督からは）守備面にも目を向けてほしい」と語った。
指名を受け、チームメートたちは下妻捕手を胴上げした上、騎馬で担ぎ祝福。1年時からバッテリーを組んできた會田隆一郎投手は「なかなか指名されず、『早く決まってくれ』と思っていた。『おめでとう』と声を掛けた。自分のことのようにうれしい気持ちでいっぱい」と話し、「僕は大学に進学し野球を続ける予定。卒業したらプロに行きたい。4年後に再びバッテリーを組めたら」と語った。
下妻捕手の父・晋介さん（50）、母・紀美子さん（47）も会議の行方を見守った。晋介さんは「名前が呼ばれるまではどきどきしていたが、ほっとした。ここからが本当のスタート。多くの人から名前を覚えてもらい、応援してもらえるような選手になってほしい」、紀美子さんは「甲子園にも行くことができたし、今年は大当たりの年。本拠地が近いので、できる限り応援に行きたい」と話しながらも、「中学も、高校もユニホームは青色。（楽天の）えんじ色のユニホーム姿のイメージが思い浮かばない」と苦笑した。
2年夏まで指導した西原総監督は「酒田南入学当初からプロでやれる生徒と思っていた。恵まれた体格で捕手としての素質があり、順調に成長してくれた」と話した上で、「スケールの大きな選手を目指してほしい。体調管理をしっかりし、頑丈なプレーヤーになって」と激励した。
會田投手（前）らから担がれ、ガッツポーズを見せる下妻捕手
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