2012年(平成24年) 11月1日(木)付紙面より
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11月3日に公開される東映の創立60周年記念映画「北のカナリアたち」(阪本順治監督)の特別上映会が30日、酒田市の希望ホールで開かれ、主演の吉永小百合さん、阪本監督、共演の勝地涼さんが舞台あいさつし、今回の映画に込めた思いなどを語った。
この映画は、湊かなえさんの「往復書簡」(幻冬舎文庫)を原案に那須真知子さんが脚本を担当したもので、日本最北の島・礼文島と利尻島で小学校教師をしていた川島はる(吉永さん)と教え子たちの物語。ある事件をきっかけに島を出たはるが20年後、かつての教え子たちと再会、現在と過去が交錯しながら事件の謎が明らかになっていく―というストーリー。
上映後の舞台あいさつで、公開が間近に迫っていることに触れ、吉永さんが「受験をし合格発表を待っている感じ」、阪本監督が「入社試験を受けて合格発表を待っている感じ」とそれぞれ述べると、会場からは大きな笑いが起きた。
また、吉永さんは「私の小学校の大切な先生は鶴岡出身の男性。演劇が好きな先生で、学芸会で児童劇を演じさせてくれた。それが私の芝居の初体験。55年の月日が流れたが、温かく指導していただき先生には感謝している。今回の映画も見てくれると思う」と話した上で、「どういう風に受け止めてもらえるか心配だが、みんなで作った映画。たくさんの人から見てもらいたい」と述べた。
庄内地域では、11月3日から鶴岡まちなかキネマ(鶴岡市)、イオンシネマ三川(三川町)で上映される。
2012年(平成24年) 11月1日(木)付紙面より
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遊佐町の遊佐小学校(田中泰校長、児童220人)で30日夜、「お月見読書会」が開かれた。図書室「ブックランド」に祭壇を特設。親子で作った月見団子を供え、高学年の子供たちが月にちなんだ絵本の読み聞かせを行った。
読書を通して親子の絆を深めるとともに情操教育・学力向上に役立てようと、同校PTA(高橋義博会長)が本年度の読書推進活動の一環として初めて開催。児童とその家族ら約80人が参加した。
はじめに家庭科室で、蒸したクリとサツマイモを入れた月見団子作り。親子約40人が取り組んだ。続いて読書会。同夜は満月だったがあいにくの雨降りで、当初予定していた外での月見は断念した。その代わりに同校教師が大きな月の絵を描き、ススキと共に飾り付けた会場をブックランドに特設。祭壇も設け、出来上がったばかりの月見団子を三宝に載せて供え、準備を整えた。
読み聞かせは、同校の3―6年生7人と保護者ら2人で構成する「ごっこ」が担当。代表の丸山恵さんが「普段は『本の時間』として聞いてもらっていますが、今日は特別に『夜の本の時間』です。楽しんでください」とあいさつした。
引き続き「ごっこ」の小学生メンバーがペアになり、「月のみはりばん」「かじってみたいなお月さま」「おつきみどろぼう」の絵本3作品を、掛け合いながら上手に読み聞かせ。祭壇前に陣取った子供たちは耳をそばだてて聞き入り、終わると大きな拍手を送った。
主催した同校PTAの高橋高雄総務部長が「今夜は雨で残念だったが、次やその次の満月の時にも企画したい。また、参加してほしい」と要望。最後に全員で月見団子を味わい、楽しいひとときを過ごした。