2012年(平成24年) 11月18日(日)付紙面より
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鶴岡市出身の絵本作家、つちだよしはるさん(東京都武蔵野市)が16日、遊佐町の吹浦小学校(安藤宏和校長、児童91人)を訪れ、自身の作品を寄贈するとともに、子供たちと一緒に絵を描くなどして交流を図った。
つちださんは2000年、鶴岡信用金庫(鶴岡市、加藤捷男理事長)のイメージキャラクター創作を引き受けたのを機に、「児童・園児教育の一助になれば」と個人の資産で「つちだよしはる絵本普及会」(事務局・鶴岡信金)を設立。翌01年から、キャラクター使用料や講演料などで自作の絵本を購入し、それを毎年県内の小学校や保育園などに寄贈している。
昨年度までに42小学校、3保育園、県立酒田聾(ろう)学校(現酒田特別支援学校)、荘内病院へ計約2260冊を寄贈。本年度は吹浦小のほか、羽黒一小(鶴岡市)、かたばみ保育園(同)、谷地中部小(河北町)に絵本43冊ずつを贈る。
この日は吹浦小校長室で絵本の贈呈式。つちださんが「皆さんで読んでください」と話し、同校の図書委員会「わくわくブック委員会」の6年生4人に絵本を手渡した。同委員長の小鷹周子さん(12)が「ありがとうございます。たくさん読んでもらえるよう委員会で頑張ります」とお礼を述べた。
つちださんは、地元の読み聞かせボランティアグループ「みちくさ」のメンバーと歓談した後、体育館で1・2年生と一緒に「お絵かき」。はじめに、子供たちのリクエストに応えて大きな白い紙に墨で馬や牛、リス、クマなどを次々と描くと、「かわいい」「すごい」「上手」「速い」などと歓声が上がった。
引き続き、児童たちと共同で「海」「秋」などをテーマにした作品を制作。中央にジュゴンなどを描いた。目を丸くしながら見入っていた子供たちは、絵が完成するにつれて笑顔になっていった。その後、3・4年生も同様に絵を制作。5・6年生は絵皿作りに取り組み、全児童がつちださんと交流を深めた。
2012年(平成24年) 11月18日(日)付紙面より
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鶴岡市立朝暘第三小学校(渡會晃校長、児童661人)で15、16の両日、音楽と組み合わせた「スペシャル読み聞かせ」が行われ、子供たちを夢の世界に引き込んだ。
学区内の保護者や住民らでつくる読み聞かせサークル「ダンボのみみ」(五十嵐千秋代表、会員約40人)が2008年から「読書の秋」に合わせ、メンバーの多芸多才を生かし絵本の楽しさを伝えたいと実施。5年目の今年は、海の男と魚たちが音楽を通して友情を育むというストーリーの絵本「うみのがくたい」を取り上げ、9月から練習を重ねていた。
初日の15日はメンバー12人が訪れ、1、2、5の3学年にそれぞれ公演。このうち5年生約120人の回ではスクリーンに絵本の映像を映し朗読しながら、ピアノやバイオリン、木琴、リコーダーなどで「しゃぼん玉」「アメージング・グレース」など各シーンに合った曲や効果音を奏でた。
子供たちはピアノとバイオリンの美しいハーモニーにうっとりと引き込まれるように、絵本の世界に浸っていた。
クジラ役の朗読とトランペット演奏で特別出演した渡會校長は「音楽が加わると、絵本の世界がさらに豊かで深いものになる。楽しみにしている子供たちも多い」と話し
た。
16日には3、4、6の3学年にも公演した。来月には市内の保育園にも“出張公演”の予定。