2012年(平成24年) 11月21日(水)付紙面より
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東日本大震災の津波で流された宮城県松島町のカキ養殖棚の材料になる竹の丸太を作るため、酒田市の田沢小学校(柴田公利校長)の4?6年生計17人が19日、同市山楯地区で、竹林から伐採した竹の笹(ささ)枝を切り払う作業に取り組んだ。
「東日本大震災を忘れない!庄内の里山から応援しよう」をテーマに、孟宗(もうそう)竹をカキ養殖棚用として同町に提供することを計画している地元のNPO法人「ひらた里山の会」(佐藤忠智理事長)のボランティア活動に、総合的な学習の時間を利用して参加した。
この日は、学校から直線距離で約4キロ離れた同地区までスクールバスで移動。作業場になっている長久寺(渋谷元二住職)の駐車場で佐藤理事長から、地元にいても震災復興の応援ができることや参加することの意義などを聞いた。
同法人会員に、のこぎりの使い方などの指導を受けた後、同寺所有の竹林から切り出された根元の直径が15センチほどの孟宗竹の笹枝を切り払い、きれいに丸太にしたものを運搬し並べる作業を繰り返した。5年生の石黒克樹君(10)は「竹を運ぶのは重くて大変。でも枝を切るのは楽しい」と感想。6年生の阿蘓尚也君(12)は「被災地の人たちに役立ててうれしい」と話していた。
佐藤理事長によると、養殖棚の支柱になる太さ15センチ前後、長さ約8メートルの「足竹」と、支柱間に渡してカキが育つ縄をつり下げる太さ10センチ前後、長さ約9メートルの「渡し竹」を合わせて約500本、同町に送る計画。先月から作業を開始し、「予想を上回る」(佐藤理事長)約200人のボランティアが竹の伐採や笹枝の切り払いに参加したという。
これまでに約420本の作業を終了。佐藤理事長は「今週末(24、25日)で作業を終える予定。何とか目標を達成し、来月に届けたい」と話し、最後の追い込みに協力してくれるボランティアを募っている。問い合わせ、申し込みは佐藤理事長=電話・ファクス0234(52)3046、携帯電話090(7327)1346、Eメール:tadatomo@maroon.plala.or.jp=へ。