2012年(平成24年) 11月28日(水)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高校と加茂小学校の合同クロダイ放流が26日、小学校近くの加茂港で行われた。水高生たちが「一日先生」となって児童たちと一緒にクロダイを放流した。
水産高校では、放流を通して栽培漁業の理念と技術向上を図るとともに、講師として児童と接することで学習効果を深めようと、毎年この時期に実施している。
放流するクロダイは、今年9月に県水産振興協会から譲り受けた100匹。同校栽培実習棟で約2カ月間、飼育し体長約10センチまで成長させた。
この日は、海洋環境科マリンスポーツ系の3年生16人と5年生児童14人の合わせて30人が参加。はじめに生徒たちが講師となり、加茂小でクロダイの生態について学ぶ講習会を行った。4グループに分かれ、生徒たちは「クロダイは生まれてきたときは全て雄。大人になると雌に性転換することができる」など、クロダイの生態について分かりやすく説明。続いて、児童たちは生徒たちから手伝ってもらいながら、クロダイに放流の効果などが確認できる標識タグを打ち込む作業に挑戦した。
その後、加茂港に移動し、児童たちと生徒たちは一緒に、バケツに入れたクロダイを波打ち際からそっと放し、「バイバイ、大きく育ってね」と声を掛けていた。