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2012年(平成24年) 11月4日(日)付紙面より

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再生エネや地震災害解説 山形大鶴高専 研究者OBの公開講座スタート

 「再生可能エネルギーと地震災害」をテーマにした公開講座が2日、鶴岡市の庄内産業振興センターで開講した。山形大や鶴岡工業高等専門学校の研究者OBらが研究成果を地域に還元するもので、初回のこの日は、地元での再生可能エネルギーの利用可能性と、砂丘地の泥層から推測する過去の大地震などに関する2講演が行われた。

 山形大農学部と鶴岡高専の研究者OBらでつくるサロン「SHONAI(庄内)20―50」(委員長・丹省一鶴岡高専名誉教授)が初めて企画したもので、来月半ばまで4回開催。初回のこの日は約30人が参加した。

 はじめに丹さんが「再生可能エネルギー利用への期待と問題」と題して講演。熱エネルギーは35%程度しか電気にできず、そうして得られた電気を再び暖房など熱に変えるのは無駄が多く、社会全体でこうしたエネルギー利用の在り方を再考する必要性を強調。森林バイオマスや風力など種類別に利用可能性を説明した上で、「日本は欧州に比べ温暖で恵まれた環境にある。大きいから、あるいは小さいからできないといった言い訳はすべきでない」と挑戦する姿勢の重要性を訴えた。

 引き続き山形大名誉教授の山野井徹さんが「日本海東縁地震とその津波?堆積物」と題して講演。庄内に関係する地震として太平洋側の海溝型、内陸型、日本海型などを解説し、「本県は地震のない地域などと言われるが、長期間ないことはそれだけでゆがみ。安心せず備えを」と警鐘を鳴らした。

 また、遊佐町吹浦から鶴岡市湯野浜にかけての砂丘地で見つけた約1000年前の泥層について、「津波による浸水の跡である可能性が高い」とした。泥層の下に厚い黒土層、上に砂層があることから「縄文期は汀線(海岸線)が遠くにあったが、地震によって地盤沈下して汀線が近づき砂丘が急激に成長したのでは」と砂丘の歴史を推論した。

 講座は無料。次回は16日午後1時半から。問い合わせは庄内地域産業振興センター=電0235(23)2200=へ。

山形大と鶴岡高専の研究者OBによる公開講座
山形大と鶴岡高専の研究者OBによる公開講座


2012年(平成24年) 11月4日(日)付紙面より

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「殿様の薔薇」温海へ 鶴岡公園のバラ園改修で移植

 殿様が愛したバラを温海地域へ―。庄内藩酒井家16代当主の酒井忠良さん(1888年―1962年)が育てた「庄内藩殿様の薔薇(ばら)」の植樹祭が2日、鶴岡市湯温海の熊野神社境内にあるバラ園で行われた。

 殿様の薔薇は、忠良さんが、1955年ごろまで致道博物館内の庭で丹精込めて育てていたもの。その後、バラは同博物館の整備事業のため、鶴岡市に寄贈。鶴岡公園に移植し、「鶴岡公園バラ園」が造成された。

 今回のあつみ温泉街のバラ園への移植は、鶴岡公園東側の改修工事に伴いバラ園が縮小されることを受け、出羽商工会(小野木覺会長)が花咲く里山事業の一環で、市からバラ231本を譲り受け行ったもの。

 植樹祭には酒井家18代当主の酒井忠久さんや小野木会長、荘内神社の石原純一宮司ら6人が参加。強風が吹き付ける天候の中、参加者たちはバラ園の一角にある花壇にスコップで穴を掘り、一人1本ずつバラの木を植樹した。残りのバラは、先月24日に地元住民らで温泉街にある湯見ケ丘に植樹している。

 植樹後、出羽商工会温海支所に移動し、植樹した参加者を交え「あつみ温泉と薔薇」のテーマで座談会が開かれた。

 出羽商工会温海支所の五十嵐正直支所長は「あつみ温泉は高速道路の開通で観光客が増加しており、今回の殿様の薔薇の植樹をきっかけにさらに観光面が盛り上がっていければと思う」と話していた。

「殿様の薔薇」を植樹する参加者たち=2日、鶴岡市湯温海のバラ園
「殿様の薔薇」を植樹する参加者たち=2日、鶴岡市湯温海のバラ園



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