2012年(平成24年) 12月21日(金)付紙面より
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鶴岡市の慶応義塾大先端生命科学研究所(冨田勝所長)の見学会が16日、同市の鶴岡メタボロームキャンパスで行われた。庄内地方の中学生たちが参加し、世界最先端の研究所を見学した。
子どもたちに科学に関心を深めてもらおうと、同研究所が庄内地方の中学生を対象に毎年開催し、今年で3回目。今回は中学生18人と保護者ら計40人ほどが参加した。
はじめに、キャンパスのレクチャーホールで冨田所長がこれまでの研究成果などについて説明した後、研究所で研究助手や特別研究生を務める高校生たちが自身の研究について発表した。
続いて参加した中学生たちは、同大の学生の案内でキャンパスや研究所のバイオラボ棟を見学。メタボローム解析装置や遺伝子の塩基配列を決定するシーケンサー、学生実験室などの説明を受けた。興味深そうに、世界最先端の研究施設を見学していた。
参加した豊浦中3年の藤田麗君(15)は「身近に世界レベルの研究室があることを知りとても驚いた。研究者になることが夢なので、進路選択の参考になった」と笑顔で話していた。
2012年(平成24年) 12月21日(金)付紙面より
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小学校の元教諭で現在、「ピエロ」などパフォーマーとして活躍している菊地悦郎さん(53)=山形市=が20日、酒田市の東平田小学校(荘司秀明校長、児童68人)を訪れた。菊地さんは同校でも教壇に立ったことがあり、来年3月に閉校されることを聞いて駆け付けたもの。菊地さんの演じるピエロに児童たちは大笑いしながら見入っていた。
菊地さんはもともと芝居好きで、20年ほど前に小学校のクリスマス会で演じようとパントマイムを学んだことをきっかけに、ピエロに扮(ふん)するようになったという。「子供たちにわくわく感を」と今年3月、教諭を早期退職し、ピエロをはじめとした「パフォーマー」の道へ。現在は内陸地域を中心に公演を繰り広げ、各地で好評を得ている。
同校は来年4月、北平田、中平田両小学校と統合し、「平田小学校」として生まれ変わることから同3月末で134年の歴史に終止符を打つ。1988年4月から6年間、東平田小で教えた菊地さんは「児童たちの心に残るものを」と、同校に対し公演の開催を手紙で打診。同校が快諾し実現した。
この日は全校児童と教職員、父母らが見守る中、ピエロ姿の菊地さんが登場。四方を壁で囲まれた部屋から脱出する様子をパントマイムで演じたほか、カラスの人形「クロスケ」「ピンク」「アオスケ」を用いて腹話術を披露。細長い風船を使ったバルーンアートでは、犬やキリンが出来上がると、児童たちからは「すごーい」と歓声が上がった。
また、菊地さんのオルガン伴奏で児童が「幸せなら手をたたこう」を合唱するなどし、交流を深めた。6年生の大井幹士君(12)は「パントマイムとバルーンアートが面白かった」と話していた。会場には菊地さんの当時の教え子も訪れ、「懐かしい」「当時もこんな感じだった」と述懐していた。