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2012年(平成24年) 3月23日(金)付紙面より

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地域資源活用 業種を超えて 初の農商工連携マッチング交流会

 酒田市農商工連携マッチング交流会が21日、同市の希望ホールで開かれた。地元の農業者と食品加工業者、飲食店主らが意見交換。地域資源を活用した新たな商品やサービスの開発・提供、販売に向け業種を超えて取り組み、互いが協力していくことを了承した。

 同市は、豊かな農林水産資源を有しながら差別化できる商品は少ないとされる。そこで、一、二、三次産業が互いに連携し、それぞれが特色のある素材、技術、ノウハウを持ち寄ることで新しい商品やサービスを生み出そうと、市が初めて呼び掛けて交流会を開催した。

 市は新年度、農商工連携の推進組織「さかたアグリビジネス推進ネットワーク」(仮称)を立ち上げる計画で、この交流会を組織づくりの第一歩にする考え。

 交流会には関係者50人余りが参加した。「食と農研究所」代表で中小企業診断士の加藤寛昭さんが「農商工連携の必要性と効果」と題して講演。▽TPP、FTAなどの外圧▽資源の高騰▽輸入品の増加とそれに伴う価格の低下▽流通の巨大化▽農業者の高齢化と後継者不足―などにより農商工連携の必要性が高まっており、関係者の出会いや商品事業化、地域ブランド化といったステップごとと全体を守備範囲にするコーディネーターの存在が不可欠とした。

 また、各地の成功事例を紹介し、そこから学べることとして「連携の多様性」「事業に対する理念の共有」「それぞれが対等の立場」「補助金に頼らない」「身の丈に合った事業への挑戦」「理念と気迫を持ったリーダー(コーディネーター)の存在」などを挙げた。

 その上で農側には「明確なビジョン」「顧客ニーズに基づく生産とマーケティング指向」など、商工側には「農の特殊性の理解」「差別化戦略に基づく製品開発とブランド化指向」などの課題があり、「それらに対応できる人材確保が必要」と結んだ。

 その後、加藤さんの進行で参加者が意見交換。「漁業関係の情報が少ない」「情報の流れ方に偏りがある」「農業者、加工業者それぞれが必要なものやできることの情報を商工会に持ってきてほしい。会員でなくても構わない」「農家が地元の農機具メーカーの製品を購入する際、市で補助すれば市の税収も上がり、三者いずれも得になる」「どこに連携の話を持っていき、どこで商工業者とコンタクトできるか分からない。こうして気軽に情報を持ち寄れる場所をつくってほしい」などの声が出た。

 市は、この交流会を今後も開催し、農商工の連携を一層、深めていくことにしている。

酒田市内の農商工関係者それぞれが利益を生み出すために連携の在り方などを探った
酒田市内の農商工関係者それぞれが利益を生み出すために連携の在り方などを探った


2012年(平成24年) 3月23日(金)付紙面より

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遅い春も 芽出しの準備 稲の種もみ温湯消毒

 鶴岡市黒川の庄内たがわ農協水稲育苗センターで、温湯を使った稲の種もみの消毒作業が行われている。

 消毒作業は、種子感染するイネばか苗病などを予防するため。同農協では、以前まで薬剤による消毒が中心だったが、温湯を使った安全・安心な消毒作業が全国的に広まったことを受け、2005年度から温湯消毒を本格導入した。

 22日は同農協の組合員6人が専用の機械を使い作業。ネット状の袋に詰めた種もみ8袋(1袋5キロ)をかごに入れてクレーンでつり上げ、60度のお湯が入った湯槽に10分ほど浸して消毒した後、冷水を入れた水槽で冷ます作業を繰り返した。消毒した種もみは屋外の浸種槽で12日間水に浸し、屋内の施設で芽出しをした後、各農家に出荷する。

 同農協櫛引支所によると、今年は管内の農家から消毒作業の依頼を受け、はえぬきやコシヒカリ、ひとめぼれ、つや姫などを中心に17品種計約150トンの種もみを取り扱う。

 同農協櫛引支所は「今年は大雪の影響で、育苗作業を例年より遅らせて行う農家が多いようだ」と話していた。

 消毒作業が今月21日から始まり、来月28日まで続くという。

稲の種もみをクレーンでつり上げ、お湯に浸して消毒した=22日午前
稲の種もみをクレーンでつり上げ、お湯に浸して消毒した=22日午前



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