2013年(平成25年) 1月19日(土)付紙面より
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淡いピンクの小さな花が愛らしく、「春を先取りした花」として人気が高い啓翁桜(けいおうざくら)の出荷が盛期を迎えた。花木生産農家の高橋春樹さん(71)、美佐子さん(71)夫妻=酒田市北沢=のハウスでは、ほんのりと色づいた花芽を数多くつけた啓翁桜が1・5メートルほどに切りそろえられ、出荷の時を待っている。
「真冬に咲く桜」として知られる啓翁桜は、シナミザクラとカンヒザクラの雑種とされる落葉小高木。太い幹はなく、枝が何本もまとまって一つの株をつくる。以前は華道の稽古花として利用されることが多かった。近年は、かれんな姿が人気を呼んで各種ディスプレーや贈答品などに使われようになり、さまざまな場所に飾られている。
庄内では高橋さんが啓翁桜生産の先駆者。コメ一辺倒の農業に見切りを付け、三十数年前に始めた。現在は長男の一志さん(48)、二男の正幸さん(46)ら家族と共に、首都圏や大阪、京都など全国各地の市場に送っている。
通常は、裏山の畑で栽培している啓翁桜を切ってハウスに入れ、日中は約20度、夜間は約5度で保温。20日から1カ月ほどして花芽が膨らみ色づいたものを、満開時期など注文主の要望に応じて出荷している。今季は昨年12月中旬に出荷がスタート。年が明けて本格化した。卒業式・入学式シーズンが終わる4月20日ごろまで続くという。
「ハウス内の温度を上げれば早く出荷できるが、色づきは芳しくない。凍る寸前が最もいい色が出る。その調整が難しい」と春樹さん。美佐子さんは出荷間近になった啓翁桜に目をやりながら「皆さんに喜んでもらえれば、うれしい」と話していた。
2013年(平成25年) 1月19日(土)付紙面より
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大学入試センター試験(19、20の両日)を前に18日、庄内地域の各高校で試験に挑戦する3年生を対象にした激励会・出陣式が開かれ、受験生たちが大願成就に向け、困難に立ち向かう決意を新たにした。
このうち酒田南高校(齋藤善明校長)では同日午前、同校講堂でセンター試験に挑む3年生42人を対象にした激励会が開かれた。
1、2年生の拍手の中、受験生が入場。校歌斉唱に続き、齋藤校長が「平常心で臨む、というのは無理。慎重に物事に向かっていくには、不安・緊張が必要。人は困難を乗り越えて成長していくもので、センター試験を機に大きく成長することを願う。健闘を祈る」と激励。担任教諭らが「不合格」「焦り」「ミス」などと書かれた紙を破くパフォーマンスを披露した。
千羽鶴の贈呈、だるまの目入れ式の後、受験生代表の篠原亨総君が「最後まで諦めず、皆さんの期待に応えられるよう頑張ってくる」と決意を述べた。
一方、鶴岡田川地区の高校では、鶴岡中央と羽黒が16日に校内での激励会を行った。鶴岡南、鶴岡北、鶴岡東の3校はいずれも18日に激励会や出陣式を実施。