2013年(平成25年) 1月23日(水)付紙面より
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新酒の搾り始めを告げる「酒林」作りが鶴岡市の出羽商工会大山支所で行われている。杉の枝葉で作った杉玉を製作しており、今月いっぱいかけて計14個を製作。来月初めに大山地区の酒蔵や主要施設に設置する。緑の杉玉が軒先にぶら下がるころ、酒どころの同地区は「大山新酒・酒蔵まつり」(2月9日)に向けて祭りムードが高まる。
酒林は杉の枝を集めて丸い形に仕上げるもので「杉玉」とも呼ばれる。各蔵元の軒先につるし、「今年も寒仕込みのうまい新酒ができた」と地域に知らせる意味があるという。大山地区では毎年2月の新酒・酒蔵まつりの前に、製作実行委員会(小野寺光廣委員長)のメンバーが大小さまざまな大きさの酒林を作り、まつりをPRしている。
小野寺委員長によると、今年は地元の大山公園や鶴岡市田川の山林などから杉の枝葉を集め、今月15日に製作開始。メンバー4、5人が交代しながら作業を進め、これまで8個が完成した。21日は小野寺委員長とメンバーの鈴木光一さんが製作。酒林の核となる金属製の「かご」に次々と杉の枝を差す作業に追われた。
酒林は小さいものなら直径約30センチ、大きいものは直径1メートル余り。重いものは70キロ前後になり、1個に枝葉を差し切るまで2日間、はさみで形を整える剪定(せんてい)作業を加えると3日がかりになるという。
完成した14個の酒林は来月2日、各蔵元や大山コミュニティセンター、JR大山駅、市自然学習交流館ほとりあなどに飾る予定。小野寺委員長は「杉の種類が違うとうまく酒林を作れないこともある。田川の山まで枝を採りに行ったら雪が深く、胸まで埋まりそうになった。不要になった冬の青々とした枝葉を提供してくれる人がいればありがたいのだが」と話していた。
大山新酒・酒蔵まつりは来月9日、大山地区で行われる。今回は、スタンプラリーを一新して地元4蔵元を回る「酒蔵めぐり」、4蔵元それぞれの銘柄を使った当日限定のオリジナルカクテルを楽しむ「カクテルコーナー」(大山コミセン)、同地区を含む庄内の地酒を思う存分味わう「大山新酒を楽しむ会」(いこいの村庄内)などが予定されている。
2013年(平成25年) 1月23日(水)付紙面より
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鶴岡市の羽黒高校(牧静雄校長)と鶴岡東高校(齋藤哲校長)の私立2校で22日、入学試験が行われ、受験シーズンの到来を告げた。合格を目指す受験生たちが真剣なまなざしで試験問題に取り組んだ。
羽黒高ではこの日、A日程(前期)の一般と推薦入試が行われた。このうち一般試験は同校総合体育館と新庄市内を会場に、普通、総合情報、機械システム、自動車システムの計4学科を対象に実施された。試験科目は国語、数学、社会、理科、英語の5科目で、全体の定員290人に対し796人が志願。平均志願倍率は2・74倍となった。
同校総合体育館では664人が受験。広い体育館にびっしり机と椅子が並べられ、制服姿の受験生で埋まった。午前9時20分の試験開始とともに真剣な表情で問題に向き合い、解答用紙に鉛筆を走らせていた。
合格発表は今月28日の予定。後期のB日程は来月2日、同校で行われる。
一方、鶴岡東高で同日、特進、総合、体育、情報の計4学科を対象にした前期試験が同校を会場に行われた。試験科目は国語、数学、社会、理科、英語の順番で5教科。全体の定員315人に対し1028人が志願し、平均志願倍率は3・26倍となった。
試験直前、試験会場の各教室や視聴覚室で受験生たちが互いに励まし合う姿も見られた。午前9時10分、試験開始のチャイムが鳴ると一斉に問題用紙をめくり、合格を目指して試験に取り組んだ。合格発表は今月25日。後期試験は来月9日に行われる。
庄内地域の私立高校は、酒田南高校の推薦・一般専願の入試が今月23日、併願が来月1日に行われる。天真学園高校は優待生・専願の入試が今月23日、併願は来月1日。公立高校の一般入試は3月10日に行われる。