2013年(平成25年) 1月24日(木)付紙面より
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保育園児を対象とした「温泉入浴教室」が22日、鶴岡市湯野浜一丁目の海辺の宿「福住」で行われ、地元のひばり保育園(佐藤佐津子園長)の年長児たちが入浴マナーを学んだ。
湯野浜温泉旅館生活同業組合青年部(菅原昭彦部長)のメンバーでつくるグループ「湯の浜100年株式会社」の地域活性化事業の一環。園児から温泉がある地元へ愛着を持ってもらおうと毎年実施している。
10回目の今回は、同保育園の年長児20人が佐藤園長らと共に同ホテルを訪問。はじめに、紙芝居を通して湯野浜温泉開湯のいわれや、「かけ湯で体を流すときは手足から」「タオルは湯船に入れない」など、マナーや注意点を学んだ。
続いて園児たちは男女に分かれて入浴を体験。かけ湯で体を流した後に肩までゆっくりと湯に漬かるなど、マナーを守りながら温泉入浴を楽しんでいた。参加した園児たちは「とても気持ち良かった」「また温泉に入りたい」と笑顔で話していた。
2013年(平成25年) 1月24日(木)付紙面より
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鶴岡市田麦俣の多層民家「旧遠藤家住宅」(県指定有形文化財)でこのほど、かんじき作りのワークショップが行われ、地域内外の男女が囲炉裏(いろり)火の周りで語らいながら、伝統の技を習った。
このワークショップは同市越中山の農業、五十嵐大輔さん(34)が企画した。庄内柿や山菜などを生産しながら、自分らしい「スローライフ」を模索している五十嵐さん。以前から旬でない農産物を生産することに疑問を感じ、冬仕事の在り方を模索する中で、かんじき作りに注目していたという。
今回は、山形市を拠点に木工体験などを行っているグループ「YAMAMORI PROJECT」と連携して初めて開催。同市や鶴岡市の男女5人が参加し、かんじき作りの後継者を探していたという遠藤康明さん(田麦俣)の手ほどきを受けた。
材料は、輪の部分がクロモジ、歯(爪)の部分はイタヤカエデ。クロモジは、先月上旬ごろに五十嵐さんが遠藤さんと共に近くの山に入って採取。本来は囲炉裏の灰の熱で曲げていくが、今回は遠藤さんが事前にある程度曲げたものを使い、針金で固定し、歯を付けるなど約3時間がかりで完成させた。
大半の参加者は囲炉裏端で作業をするのも初めてとあって、最初は煙や暗さを気にしていたが、徐々に慣れてくると、周囲との語らいや炎のぬくもりを楽しむように取り組んだ。完成後は雪深い戸外に出て、履き、出来栄えを確かめた。
五十嵐さんは「かんじきは今も、脚立に上って柿の剪定(せんてい)をしたり、屋根の雪下ろしなどに欠かせない生活に密着した道具。伝統文化として継承しながら、子供向けや民芸品などバリエーションを広げ、メンテナンスを含め冬仕事にできるのでないか。ワークショップは来季もやりたい」と話している。