2013年(平成25年) 1月30日(水)付紙面より
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「庄内浜 冬の旬魚」をテーマにした講座が29日、鶴岡市鼠ケ関青少年海洋センターで開かれ、地域内外の男女が地元の漁業者やすし職人から、イカやミズダコ、寒鱈などの料理方法や浜文化を“直伝”してもらった。
鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・榎本政規市長)の鶴岡食文化産業創造センターが昨年11月から今年2月まで6回、市内の飲食店や旅館の関係者らを対象に開いているおもてなし講座の第5回。フィールドワークと座学で「鶴岡らしい食べ物」を説明できる人材を育てるのが狙い。
同市内を中心に、酒田市や内陸を含め計20人が参加し、鼠ケ関の鮨処朝日屋の佐藤丈典店主、県漁協由良水産加工場の阿部勝樹次長から、イカの一夜干し、ミズダコのしゃぶしゃぶ、寒鱈の鱈汁、煮つけ、にぎりずしなどの作り方を習った。
イカの一夜干し作りでは、包丁で腹を割いて内臓を取り出し、塩水で洗った後、軒下に干した。また、佐藤さんが重さ16キロほどの大物の生きたミズダコをさばく様子を見学。分配されたタコの足の皮をはぎ、しゃぶしゃぶ用などに切り分けた。
佐藤さんから「魚は水道の水に触れれば触れるほど鮮度が落ちるので、不必要に洗わない」「イカの肝は、多めに塩を振って2、3日置き、刺し身とあえて塩辛にしたり、炒めものにしてもおいしい」、阿部さんからは「庄内で普段食べられているのはこのミズダコで、大きいものは60キロにもなる。頭も柔らかくておいしい」など、プロならでは話を聞いた。
結婚式場フロア担当の原田一三さん(37)=鶴岡市大山二丁目=は「仕事では調理はしないが、お客さまに出すときに地元の食材や料理のことをきちんと説明できるようにと思って参加した。一夜干しなどは簡単にできるだろうと思っていたが、意外に難しい。学んだことを仕事に生かしたい」と話した。
参加者は、自分たちで作った料理で昼食を楽しんだ後、近くの岩場に行き、イワノリ摘みを見学。再び海洋センターに戻り、阿部さんや地元の地域づくりグループ「蓬莱塾」の関係者から、漁業の実態などについて講話を聞いたり、グループ討議で体験を深めた。
2013年(平成25年) 1月30日(水)付紙面より
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鶴岡市の福栄小学校(阿部真一校長、児童38人)は29日、旧温海町時代から交流のある姉妹校の鹿児島県曽於市(旧大隈町)の笠木小学校に雪をプレゼントするため、雪の箱詰めを行った。
両町の交流は、「戊辰の役」で、旧大隈町ゆかりの岩川私領五番隊と庄内藩が旧温海町関川地区で戦ったことが縁となり、1996年に始まった。両校は2000年から交流し、06年には姉妹校盟約を締結、年賀状などの交換を行っている。
雪のプレゼントは、笠木小の児童から雪遊びを楽しんでもらいたいと毎年行われており、この日の作業には全校児童が参加した。手書きのイラストなどを添えた発泡スチロール箱6個を用意し、児童たちはグラウンドに降り積もった雪を手作業で丁寧に詰めた。6年生の野尻ゆいさん(12)は「雪だるまにしてたくさん遊んでほしい」と笑顔で話していた。
箱詰めした雪は同日中に発送し、笠木小へ来月1日に届くという。