2013年(平成25年) 1月6日(日)付紙面より
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酒田市の新春書き初め会が5日、市総合文化センターで開かれた。市内全域の小学1年生から中学3年生まで計52人が参加。真っ白な紙にたっぷりの墨で「新たな決意」や「夢の実現」など、年明けにふさわしい決意をしたためた。
市教育委員会が旧市時代の1983年から、新型インフルエンザの影響で中止した2010年を除いて毎年開き30回目。今年はともに同市在住の書家、平田和幸(号・明山)さんと渡部昌子(号・庚新)さんが講師を務めた。
子供たちは、2人から「墨汁をたっぷり含ませて太く力強く書くこと」「筆が離れるまで気を抜かない」「バランスをよく考えて」などと指導を受けながら、「お正月」や「美しい心」といった新年にふさわしい思い思いの題材とともに、2011年3月の東日本大震災を踏まえた「大切な命」などの言葉を、幅24センチ、長さ100センチの書道用紙に墨痕も鮮やかに記した。
3年連続の参加で、今年は年末年始休みの宿題用に「夢の実現」に取り組んだ歌川裕美さん(12)=富士見小6年=は「書道は以前に習っていて好き。今日の出来は、いまいち。もう少し練習して納得のいく作品を仕上げたい」と感想。平田さんは「上手な子は書く姿勢がいい。体全体を使えるから体重が乗って元気な作品になる」と話していた。
2013年(平成25年) 1月6日(日)付紙面より
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伝統的な新年行事にちなんで商店街ににぎわいを創出しようと、鶴岡市の銀座商店街で5日、「ぎんざ商店街の蔵開き」と銘打ったイベントが初めて開かれた。餅つきや振る舞い酒、雑煮の販売、地元産のズワイガニやアンコウなどの景品が当たる抽選会が行われ、家族連れなどでにぎわった。
蔵開きは新年の吉日に商家などで行われた伝統行事で、福神に供えた鏡餅を割って雑煮にして食べる習わしがあった。この新年行事にちなみ、商店街の青年部が正月にふさわしいイベントをと企画し、鶴岡銀座商店街振興組合(竹野等理事長)が今回初めて開催した。
会場となったコミュニティプラザ・セントルには、イベント開始の午前11時と同時に、家族連れや子供たちなどが訪れた。竹野理事長が酒だるの鏡開きを行い、子供たちも加わって餅つきの実演と体験。きねが振り下ろされ、臼から「カーン」と甲高い音が響き、会場は正月らしい華やいだ雰囲気に包まれた。
飲食コーナーでは、雑煮、おにぎり付きアンコウ汁、干支(えと)にちなんだ生菓子、抹茶、栗きんとん、甘酒を販売。商店街の加盟店が買い物客に提供した抽選券や当日販売のお楽しみ券を対象にした抽選会はズワイガニ2匹、あんこう鍋セット、寒鱈(かんだら)まつりお楽しみ券など空くじなしで景品を用意。上位景品の当選が出ると、会場には「ワー」という声とともに拍手が起きた。
孫の花ちゃん(4)と訪れた近くの高橋文子さん(63)は「商店街で買い物して抽選券を頂いたので、楽しみに参加した。何かしらのイベントがあると、それだけで正月らしくて楽しい」と話した。竹野理事長は「昔は銀座商店街の角々で餅つきや甘酒の振る舞いが正月にあった。今回は若い人たちのアイデアで蔵開きが企画された。内容を肉付けしながら来年以降も継続し、多くの市民に訪れてもらえる新年イベントにしたい」と話していた。
この日は、加盟店のうち6店舗で「お楽しみ福袋」の販売も行われ、買い物客が各店を回って求めていた。