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2013年(平成25年) 3月10日(日)付紙面より

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10周年「藤島」に酔う 地元で試飲会 新たに「生原酒」も販売

 鶴岡市藤島地域のオリジナル純米大吟醸酒「藤島」の試飲会が8日、同市藤浪五丁目の白藤ドライブインで開かれた。地域で育種された酒造好適米「出羽燦々(さんさん)」を100%使い、住民が田植えや稲刈りを手伝っているもので、今回は10周年を記念して新たに製品化した「しぼりたて生原酒」も提供され、庄内各地の日本酒ファンらが訪れ味わった。

 この酒造りは、「出羽燦々」が同地域の県水田農業試験場で育種されたことにちなみ、住民有志が2003年に始め、現在は地域内の小売酒販店13店でつくる「ふじしまの酒おもしろ倶楽部」が実施。本年度も同市谷地興屋の草島孝男さん方のほ場で減農薬栽培された「出羽燦々」を、同市羽黒町戸野の「亀の井酒造」で精米歩合45%の大吟醸に醸した。

 試飲会はおもしろ倶楽部が2009年から開いており、5回目の今年は庄内一円の男女約120人が参加。これまで同様に大吟醸「藤島」と試飲会限定の「濁り」のほか、無ろ過・無加水で香りが高い「しぼりたて生原酒」の計3種が提供され、タラや庄内豚などの料理とともに味わった。

 妻が藤島出身という縁で参加した酒田市北今町の会社員、鈴木徹さん(43)は「普段はあまり日本酒は飲まないが、『藤島』はおいしく、時々買い、お土産にも使っている。生原酒はすっきりして飲みやすい」と話した。

 おもしろ倶楽部の五十嵐悦生会長(54)=同市藤島=は「試飲会は年々人気が高まり、今年はチケット発売早々に完売した。生原酒で『藤島』の新たな魅力を発信し、日本酒ファンが増えれば」と期待を語った。

 大吟醸「藤島」は2000本(720ミリリットル入り。価格は税込み2050円)、しぼりたて生原酒は500本(同2200円)限定で、ともに4月1日からおもしろ倶楽部加盟店で販売する。

大吟醸「藤島」(左)と、10周年記念で製品化された「しぼりたて生原酒」
大吟醸「藤島」(左)と、10周年記念で製品化された「しぼりたて生原酒」


2013年(平成25年) 3月10日(日)付紙面より

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より強い絆で連携 酒田で北前船寄港地フォーラム

 江戸期から明治期にかけ、日本海交易を担った北前船の寄港地関係者が一堂に会する「北前船寄港地フォーラムin庄内」が8、9の両日、酒田市の東北公益文科大公益ホールで開かれた。国内外から約600人が参加。「北前船遺産を日本と世界に発信!」を大会テーマに講演やパネル討議を展開し、日本海沿岸地域の活性化や交流促進などを図るため、より強い絆で連携していくことを誓った。

 同フォーラムはかつて、東北、北海道と大阪、京都を日本海側各港に立ち寄りながら結び、各寄港地、地域に繁栄をもたらした北前船の文化、精神を受け継いで現代に生かそうと2007年11月、酒田市で第1回を開催。その後、ほぼ年2回のペースで秋田、青森、新潟県と北海道で開いてきた。

 今回は11回目で、原点に戻ろうと発祥の地に回帰。北前船庄内(酒田市、社長・新田嘉一平田牧場会長)をはじめとする地元企業や自治体などで組織する実行委員会が主催し、国内はもとより中国、韓国、台湾からも観光担当者らが訪れた。

 初日は、フォーラム名誉会長の新田氏が「近隣諸国からも参加してもらった。日本海を取り巻く誰もが仲良くなり、平和な地域にしよう。それにはもっと絆を強めることが大事。そうして、このフォーラムから世界を動かしていこう」と主催者あいさつ。町田睿東北公益文科大学長が歓迎の言葉を述べた。

 吉村美栄子知事、井手憲文観光庁長官、榎本政規鶴岡、本間正巳酒田両市長と共に、中国大使館の林参事官、韓国観光公社の金大晧ディレクター、台湾観光協会の江明清東京事務所長が来賓祝辞。フォーラム議長の石川好酒田市美術館長らが関係者あいさつを述べた。

 続いて吉川廣和DOWAホールディングス相談役が「原発、エネルギー問題そしてCO2を考える―酒田の発展に向けて」と題して基調講演。元山形県副知事の後藤靖子鉄道建設・運輸施策整備支援機構理事がコーディネーターを務め、水嶋智国土交通省交通計画課長、町田学長、新垣慶太観光庁観光資源課長、筑波伸夫JR東日本営業部次長、加賀谷聡一酒田港リサイクル産業センター社長、大沼賀世致道博物館非常勤学芸員の6人が「庄内の発展と北前船」をテーマにパネル討議した。

 終了後、約320人が出席し同市のガーデンパレスみずほで歓迎レセプション。アル・ケッチァーノオーナーシェフの奥田政行氏と新田嘉七平田牧場社長らが庄内の食文化をPRした。

 9日は、これまでのフォーラム開催地の代表が事例を紹介。衆院議員で日本旅行業協会長を務めた二階俊博氏が「北前船寄港地の発展」と題して特別講演。「北前船寄港地の観光資源は群を抜いている。それを生かすには地域の皆さんが気付くか、リーダーが情熱を注ぐかにかかっている」と述べた。

 さらに、初代観光庁長官の本保芳明首都大学東京教授のコーディネートで、見並陽一日本観光協会理事長、浜田健一郎ANA総研会長、小手川大助キャノングローバル戦略研究所研究主幹らが、「現代に生きる北前船」をテーマにパネル討議を繰り広げた。

日本海沿岸地域の活性化策などをパネル討議で探った=8日午後
日本海沿岸地域の活性化策などをパネル討議で探った=8日午後



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