2013年(平成25年) 3月6日(水)付紙面より
ツイート
鶴岡市羽黒町手向の出羽三山神社三神合祭殿で5日、神事芸能「倭楽(やまとがく)」が奉納され、優雅な巫女(みこ)舞などが披露された。
同神社では、明治時代初めに奈良春日大社から伝承された倭楽が神事などで奉納されてきた。しかし、時代とともに簡略化され、50番を超すという曲目は御田植祭り(5月8日)で舞われる巫女舞の「田舞(たまい)」など一部を残してほとんど舞われることがなくなり、指導者も高齢化している。このため、倭楽の復興と継承を目的に「丑歳御縁年(うしどしごえんねん)」の2009年から毎年この時期に奉納上演している。
この日は同神社の氏子ら約20人が見学する中、出羽三山神社職員の巫女や神職など総勢約20人が、巫女舞の「君が代」や男性神主による倭舞の「野も山も」など従来の曲目のほか、「八乙女の舞」や「色かえぬ」の復演を加え、約20演目を披露した。
神事を行った後、雅楽独特の琴や拍子、笛の音色に合わせ、鈴や扇を持った巫女たちによる優美な巫女舞、公家の装束とされる冠などを身に着けた衣冠束帯姿の神主が力強く舞う倭舞などが次々と披露された。厳かな雰囲気の中、訪れた人たちは次々と奉納上演される神聖な舞にじっくり見入っていた。
2013年(平成25年) 3月6日(水)付紙面より
ツイート
鶴岡市の西郷小学校(遠藤敬校長)の児童たちが4日、同市大半田の赤川にサケの稚魚約2万匹を放流した=写真。
2年生23人が参加。はじめに赤川鮭漁業生産組合のメンバーから「放流した稚魚は、河口付近で2週間ほど海水に体を慣らしてから海へ行く。赤川に戻ってくるのは4年後になる」と、サケの生態について学んだ。
続いて、稚魚をバケツに分けてもらい赤川へ。晴れ間が広がる穏やかな天気の中、児童たちは「バイバイ」「元気でね」と声を掛けながら、体長5センチほどの稚魚をそっと放流していた。伊藤茜さん(8)は「稚魚は小さくてかわいかった。4年後に大きくなって戻ってきてほしい」と笑顔で話していた。
サケの稚魚放流は、子どもたちに魚や環境保全に興味を持ってもらおうと毎年、市農山漁村振興課と同組合が共同で実施している。