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2013年(平成25年) 6月6日(木)付紙面より

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庄内浜のトラフグ“裏旬”を味わう

 この時期に庄内浜に揚がるトラフグのおいしさを知ってもらおうという食のイベント「鼠ケ関でフグのフルコース!」が4日、鶴岡市鼠ケ関地区で開かれた。庄内を中心に県内の男女が、漁師の話でおいしいフグが地元で捕れていることを学ぶとともに、刺し身やにぎりなどトラフグのフルコース料理を堪能した。

 トラフグは1キロ5000―8000円で取引される高級魚。庄内では漁獲対象になっていなかったが、10年ほど前からはえ縄で捕る試みが始まり、2007年には地元漁師が県トラフグ研究会を結成、県栽培漁業センターの協力で稚魚の放流も始めた。近年は東京・築地に卸し、高評価を定着させつつある。

 旬の12―2月にはえ縄で捕るのに対し、5月前後には産卵のため岸辺近くに寄ってくるものが定置網に掛かる。いわゆる“裏旬”として味は良いが、首都圏など主要な消費地では「フグ=冬」のイメージもあり、大半は地元で安値で取引されているという。

 今回は、鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・榎本政規市長)の主導で、市民が鶴岡の食の魅力をフェイスブックやブログで主体的に発信している「鶴岡食文化女性リポーター」の自主企画事業。内陸の1人を含め男女11人が参加した。

 初めに市鼠ケ関青少年海洋センターで、近くの民宿「咲」経営、佐藤具視さん(56)が、地元で捕れたトラフグをさばく様子を見学した。地元漁師から漁の方法などを聞き、鼠ケ関港の市場を見学した後、「咲」で皮のあえもの、刺し身、揚げ物、鍋、雑炊、にぎりの6品によるトラフグのフルコース料理を食べた。東京では1万5000円程度が、地元ならこの時期、5000円程度で出せるという。

 岡本丈夫さん(32)=同市新海町、ITコンサルタント=は「庄内でフグが捕れるとは知らなかった。東京で以前、食べたことがあるが、まったく引けを取らず、おいしかった。特ににぎりは最高」と絶賛。

 約30年前からフグ料理を手掛けている「咲」の佐藤さんは「地元では自分のようなフグ調理免許を持つ人間が少ないことも、認知度が低い要因の一つ。地元の人に、庄内のフグはおいしいと知ってもらい、たくさん食べてほしい」と話した。今シーズンのトラフグはほぼ終わり。今後は、空揚げや汁物などに合うゴマフグもおいしいという。

佐藤さん(右)がトラフグをさばく様子を見学する参加者たち
佐藤さん(右)がトラフグをさばく様子を見学する参加者たち


2013年(平成25年) 6月6日(木)付紙面より

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からぐり山車 勇壮に 青空の下大山犬祭り 仮女房や犬神輿練り歩く

 庄内三大祭りの最後を飾る「大山犬祭り」が5日、鶴岡市の大山地区で繰り広げられた。犬を主人公にした全国でも珍しい祭りで、昔話に伝わる化け物を退治した「メッケ犬」の神輿(みこし)をはじめ、歌舞伎の人気場面などを題材にした巨大な「からぐり山車」、化け物にささげられた「仮女房」を中心とした行列がにぎやかに地区内を練り歩いた。

 犬祭りは同地区に鎮座する椙尾神社の例大祭。昔、住民を苦しめた大むじなの化け物を「丹波の国のメッケ犬」が退治したという昔話に基づき、300年以上前から続くとされる。上、大山、下の3つの神宿がそれぞれ仮女房を中心にした行列を仕立て、同神社まで地区内をくねる。総勢1000人を超える行列は壮大で、酒田市の酒田まつり、鶴岡市の天神祭とともに「庄内三大祭り」に数えられる。

 今年の祭り当番となる神宿(頭屋)は、上頭が米出(榎本隆志頭主)、大山頭が山の手町(大瀧喜弘頭主)、下頭が馬町上(太田政雄頭主)。からぐり山車は「高館」と「尾浦」の2台で、高館が「連獅子」、尾浦が「祇園祭礼信仰記」がテーマ。地区の子供たちが引くミニからぐりは「花咲かじいさん」を題材にした。

 この日はすっきりした青空が広がり、汗ばむほどの陽気。午前11時半にJR羽前大山駅前を行列が出発し、子供たちの犬神輿、からぐり山車などの勇壮な姿が祭り客の目を楽しませた。街角には、からぐりを引く男衆の「そーれ、そーれ」という威勢のよい掛け声が響き渡っていた。

男衆が引くからぐり山車が大山地区をくねった
男衆が引くからぐり山車が大山地区をくねった



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