2013年(平成25年) 8月8日(木)付紙面より
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鶴岡市の宝谷子ども育成会(畑山勇一会長)は、同市黒川から宝谷集落まで続く「宝谷坂」沿いに、伝統的な坂の名称を書き込んだ看板の立て替え作業を行った。
宝谷集落は標高約260メートルの地点にあり、北西約3キロの黒川集落との標高差は約200メートル。1978年に現在の舗装道(現市道)ができる前、旧道の宝谷坂の要所には黒川側から順に、「石名坂」「賽(さい)の神坂」「凄い坂」「嫁迎え坂」「二の坂」「一の坂」の名称が付いていた。このうち賽の神坂には道祖神が祭られ、疫病や悪霊、盗人などの侵入を防ぎ、嫁迎え坂は集落に嫁入りする人を出迎えたといわれる。
子ども育成会による看板設置は、こうした集落の歴史や文化を伝えようと1981年に開始。降雪による傷みもあり、5、6年置きに更新してきた。今回の看板は5代目で、先月初旬ごろから集落内の小学生が保護者たちと一緒に、支柱や板にペンキを塗ったり文字を書いたりと準備した。冬季には取り外せるように、地中に埋めたビニールパイプに、支柱を立てる方式とした。
設置作業を行った4日は、児童5人と保護者らが6つの坂と集落入り口の「宝谷地区」の計7つの看板(高さ約1・8メートル)を、1カ所ずつ設置していった。
看板設置が始まった約30年前、集落内の小学生は40人近くいたが、現在は8人。自治会の関係者は「宝谷の歴史を受け継いでいってほしい」と話していた。
2013年(平成25年) 8月8日(木)付紙面より
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鶴岡市第四学区コミュニティセンターで6日、育児サークル「おもちゃ箱」の拡大イベント「ふれあい広場」が開かれ、鶴岡第四中学校の生徒たちがボランティアとして乳幼児たちと触れ合った。
おもちゃ箱は市第四学区コミュニティ振興会(須藤賢三会長)が原則として毎週火曜日に開設。ふれあい広場は、世代間交流を推進しようと昨年度に続いて企画、7月30日と2回にわたり実施した。
6日は鶴岡四中の生徒会執行部と有志の生徒、合わせて9人が参加。市子育て支援センター職員から乳幼児と触れ合う上での注意点を聞いた後、応援に駆け付けた地域住民と一緒に、ホール内での滑り台や釣りゲーム、絵本の読み聞かせなどで乳幼児と触れ合った。屋外では、同市美原町の奥山作雄さんが手作りした旧庄内交通湯野浜線の12分の1の大きさの電車が運転され、生徒たちが乗降を手伝った。
ともに鶴岡四中3年の伴結菜さん(14)は「最初はどう接していいか分からず戸惑ったが、次第に楽しくなった」、神田英輔君(14)は「最初は子供の思いが分からず大変だったが、徐々に意気投合した。やりがいのある仕事だと思った」と感想。
企画の中心となった同学区生涯学習推進員の石塚洋子さんは「中学生にとって乳幼児は10年前の自分、10年後の自分の子供でもある。子供時代の自分や親に思いをはせることで、みんなで子供を見守るような地域になれば」と話した。