2014年(平成26年) 5月2日(金)付紙面より
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北楯大堰を開削した北館利長公(1548―1625年)を祭る庄内町狩川の北舘神社(北楯利久宮司)で1日、例大祭が行われた。地元住民たちが利長公の遺徳をしのぶとともに、今年の五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全などを祈願した。
利長公は戦国武将・最上義光配下の武将で、1601年に狩川城主となった。当時の狩川地区は水利が悪く、土地の荒廃を何とかしようと立谷沢川から水を引くための大堰を開削。これにより5000町歩の水田が潤ったと伝えられている。人々が感謝の意を込め、利長公を「水神さま」として1612年に水神社へ祭ったのが北舘神社の始まりとされる。
同神社の例大祭は毎年5月1日に行われている。今回は神社の役員、町内の農業者、農協関係者、町、地元企業など70人余りが参列した。祭壇に山海の幸が供えられた後、祝詞奏上や玉串をささげて五穀豊穣や家内安全を祈願した。また、巫女(みこ)舞なども奉納された。
例大祭の関連行事として、3日には同町の立川中学校体育館で庄内少年武道大会が行われる。
2014年(平成26年) 5月2日(金)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高校(佐藤淳校長、生徒156人)の伝統行事「水開き」が1日、同校に隣接する加茂レインボービーチで行われた。生徒たちが学びの舞台となる海へ入り、海洋実習をスタートさせた。
水開きは同校が創立した1946年から、11月1日の「水納め」とともに毎年続けている伝統の行事。
あいにくの曇天となったこの日は午前7時50分現在で気温17・2度、海水温は12・5度で昨年より約1度高かった。参加した1―3年の128人は水着姿になって入念に準備運動し、「わっしょい、わっしょい」との掛け声で気合を入れて一列に並んで海へ入った。生徒たちは「うわー冷たい」「痛い」と悲鳴のような歓声を上げ、体を縮めながら岸辺近くを歩いたり泳いだりした。
海洋資源科3年の白幡星弥君(17)は「水が冷たくて痛かった。今年で最後なのでうれしいが少し名残惜しい」と笑顔。初めての水開きとなった同科1年の佐藤寧々さん(15)は「感覚がない。みそ汁が温かくて体に染みる」とたき火のそばで振る舞われたみそ汁を飲んで体を温めていた。