2015年(平成27年) 7月1日(水)付紙面より
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“草原のチェロ”と呼ばれるモンゴルの伝統楽器・馬頭琴の音色を楽しむ「蛍の夕べ・大草原の風に乗せて?馬頭琴の調べ?」が29日、鶴岡市羽黒町玉川の玉川寺で開かれた。馬頭琴奏者・イラナさんらの演奏がたそがれ時の庭園に響き渡り、約140人の聴衆たちを魅了した。
コンサートは、国の名勝に指定されている同寺の庭園で蛍を楽しめる6月下旬に合わせて、毎年開いている恒例のイベント。
イラナさんは中国内モンゴル自治区東部出身。2005年にアルバム「美麗的大草原」でCDデビュー。日本や中国を拠点に東アジア各国で活躍している。「蛍の夕べ」への出演は今回で9回目。
この日は、馬頭琴の由来にまつわる民話「スーホの白い馬」の音楽劇で幕開け。鶴岡市出身のフリーアナウンサー佐藤暁子さんの朗読に合わせて、馬頭琴とモンゴル琴の情感あふれる演奏が披露された。引き続き、ピアノ、パーカッションが加わって10曲を披露。モンゴルの大草原を思わせるエキゾチックな曲が、刻一刻と暗さを増す庭園に響き渡った。
庄内町から訪れたという40代の女性は「今回で3回目。馬頭琴の低く響く音色に草原が想像できる。帰り際に蛍のほのかな明かりが送ってくれるのも魅力」と話していた。