2015年(平成27年) 3月11日(水)付紙面より
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2015年度の公立高校入学試験が10日、県内で一斉に行われた。各会場で受験生たちがそれぞれの志望校合格に向けて試験に臨んだ。
全日制の募集は42校・96学科。推薦入学内定者を除いた平均志願倍率は、全日制が前年度より0・04ポイント低い0・97倍で、記録の残る1998年度以降最も低い倍率となった。総入学定員は前年度より80人減の7760人。総入学定員から推薦入学内定者(830人)を差し引いた一般選抜の定員は、前年度より107人減の6930人。
この日の庄内地方は朝から気温が低く、冬の寒さが戻ってきたかのよう。県教委によると交通機関などのトラブルの情報はなく、全ての試験会場で予定通り午前8時50分に1教科目の国語の試験が始まった。
このうち鶴岡南高校では、試験開始5分前の予鈴で受験生たちが会場の教室に移動。試験開始のチャイムが鳴るとともに問題用紙を開き、真剣な表情で試験に取り組んでいた。この後、数学、社会、理科、英語の順に計5教科の学力試験が行われた。
合格発表は17日に各高校で行われる。
2015年(平成27年) 3月11日(水)付紙面より
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酒田市の日本海総合病院(栗谷良樹院長)に、県内で初となる「災害派遣医療チーム(DMAT)救急車」が配備され9日、報道陣に公開された。災害時に庄内空港で展開する広域搬送拠点臨時医療施設(SCU)の中心となって応急処置を行うほか、災害現場にも駆け付け、医療活動を行う。
東日本大震災では、医療資機材が不足する被災地から傷病者を早期に他地域に搬送していれば助かったケースが少なくなかったといわれている。国はそうした反省に立ち、傷病者を広域的に搬送する拠点となるSCUの整備を推進している。
今回の配備はそうした流れを踏まえ、県が中心となって日本海総合病院と山形市の県立中央病院(SCU設置・山形空港)の2カ所に同時に各1台を配備した。
日本海総合病院に配備されたのは「いすゞエルフワイド2トン」(排気量3000cc)をベースにした車両で、治療台にもなるストレッチャーや酸素ボンベ、大容量の資機材棚、長期にわたり本部機能を担うためのベッド、トイレ、発電機などを備えた。整備費は2500万円(税別)で、全額が県の補助。
同病院にはDMATが3チームある。1チームの構成は医師1人、看護師2人、調整員(運転手ら)1―2人の計4―5人。DMAT救急車にはそのうち1チームが乗って現場に急行する。庄内空港で展開するSCUは傷病者の搬出や受け入れの拠点となるもので、医療機関に引き渡し手術など本格的な治療を行うまでの橋渡しとして、応急処置で容体の安定化を図る。
同病院DMATの医師の一人で、救急科の緑川新一さん(44)は「現在は有事に普通の救急車を使っているが、1台で大量の資機材と人を運ぶことはできない。機動力が高まり、救命に役立つと期待」と話した。