2015年(平成27年) 3月27日(金)付紙面より
ツイート
酒田市は今年から、桜(ソメイヨシノ)の開花宣言の基準にしている「基準木」をこれまでの港南公園(通称・三角公園)から日和山公園のものに変更する。市都市計画課によると、平地の三角公園に比べ、日和山公園は高台にあり、海風が当たる影響でこれまでより若干、宣言は遅れそうだという。
三角公園内には約30本のソメイヨシノが植えられており、2009年10月に無人化されるまで酒田測候所はこのうちの1本を「観測用標準木」に指定、宣言の基準にしていた。翌10年からは酒田市がこのソメイヨシノを自主的に基準木と定め、観測を続けてきた。
同課によると、三角公園のソメイヨシノは樹齢が100年余と老木化が著しい上、腐朽も進んで健全性が低下。樹木医に相談した結果、桜まつりも行われ、名所として観光客の関心も高い日和山公園に代替することにした。
新しい基準木は、日和山公園内にある推定樹齢40年のソメイヨシノ3本。公園周辺も含めて約400本ある中から安定して早期の開花が見込まれる、▽灯台型トイレ前▽売店前▽芝広場園路沿い―の樹木を選んだ。同課では三角公園での観測も継続。両公園に加え、新井田川沿いにある「新橋緑地」、東北公益文科大南西に広がる「遊心の森」の計4カ所の開花状況を市ホームページで紹介していく。
2015年(平成27年) 3月27日(金)付紙面より
ツイート
酒田市光ケ丘一丁目の酒田キリスト教会(高橋富三牧師)に、新たにパイプオルガンが設置され4月5日、設置記念の奉献演奏礼拝が開かれる。東北学院大教養学部教授のオルガン奏者、今井奈緒子さんがJ・S・バッハの曲などを演奏する。
同教会は2012年12月、旧教会の50メートルほど南に新築移転。オルガンは旧教会に00年8月、地元在住のビルダー(製作者)が設置したものがあり、礼拝時のほか、一般の演奏体験などに開放してきた。今回は教会の新築移転に伴い、チャペルに新オルガンを設置した。
新オルガンは、高さ約5メートル、幅約3・2メートル、奥行き約1・4メートルの大きさ。手鍵盤56鍵、足鍵盤30鍵を備える。パイプ総数は522本、音色は10種。手鍵盤1鍵につき10本前後の音色の異なるパイプがつながり、さまざまな種類を組み合わせた音色を出せる。
神奈川県平塚市のビルダー、鈴木肇さんらが先月15日から今月末までの日程で同教会を訪れ、設置作業を進めている。鈴木さんは「バロック後期の様式をベースにした現代モデルで、東北地方の教会では大きいものの一つ。酒田にはオルガンが少ないので、コンサートなど一般の人が親しむ機会を設け、将来のオルガニストが酒田から育ってくれれば」と話している。
4月5日の奉献演奏礼拝は午前10時20分から。今井さんがスウェーリンクの「エコー・ファンタジア・イオニア」、バッハのオルガン小曲集より「イースターのコラール」、「前奏曲とフーガニ長調BWV532」などを演奏する。入場無料で、自由献金を募る。礼拝後は演奏体験もできる。今後、オルガン奏楽講習会も開催していく予定。問い合わせは同教会=電0234(33)6776=へ。