2018年(平成30年) 8月28日(火)付紙面より
ツイート
遊佐町とアウトドア用品国内大手のモンベル(大阪市西区)は25日、自然の恵みを生かしたアウトドア活動の展開などを通じた地域活性化、町民生活の質の向上を目指し、相互の連携強化を図る「包括連携に関する協定」を締結した。
同町と同社のつながりは、2011年に町内の日本海や鳥海山で行われた、環境スポーツイベント「鳥海山SEA TO SUMMIT第1回大会」が始まり。その後、同社は鳥海山を「モンベルフレンドマウンテン」として登録。酒田、秋田県にかほ、由利本荘の3市とも手を携え、交流・観光などさまざまな面で連携を強めてきた。取り組みの成果は一昨年9月の「鳥海山・飛島ジオパーク」認定という形で結実。さらに広い分野での連携を推進するため、町と同社が協議し連携に関する協定を締結することに合意した。
同社が協定を締結するのは本県を含め自治体・企業など44件目。協定書によると、▽自然体験の促進による環境保全意識の醸成▽子どもたちの生き抜く力の育成▽自然体験の促進による体力増進▽防災意識と災害対応力の向上―など7項目を相互連携で推進していく。
締結式は、鳥海温泉「遊楽里」で行われた「鳥海山SEA TO SUMMIT2018」開会式で行われ、時田博機遊佐町長、辰野勇モンベル会長(同社創業者)が協定書を交わした。時田町長は「環境イベントは地域にとって大きな役割を果たす。全員でより良い一歩を踏み出したい」、辰野会長は「協定はプラットフォーム。7項目を中心に先進的な取り組みを進めていきたい」とあいさつした。
具体的な活動として、全国に86万人いる「モンベルクラブ」会員に対する遊佐の特産品紹介、丸池や牛渡川などを自転車で巡るエコツーリズムの拠点構築などを想定している。