2018年(平成30年) 8月30日(木)付紙面より
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庄内空港の開港からの累計搭乗者が28日、1000万人の大台に達し、同空港で関係者がくす玉を割るなど記念セレモニーを行うとともに、節目の搭乗者に記念品を贈り、達成を祝った。
庄内空港は1991年10月1日、東京、大阪各1便で開港。東京便は段階的に増便され、2003年7月からは現行の通年4便体制となった。大阪便は、一時就航した札幌便とともに季節便を経て廃止され、2009年4月からは東京便のみとなっている。累計搭乗者数は定期便とチャーター便の合計で、1000万人の内訳は定期便が993万5911人、チャーター便が6万4089人。
1000万人目となったのは、庄内発羽田行き全日空398便(東京行き第3便)に搭乗した東京都三鷹市上連雀、中学2年、和田剛至さん(13)。父親の東京都職員、勇治さん(52)ら両親と3人で、今月25日から3泊4日の日程で庄内に家族旅行に訪れ、帰るところだった。
この日、東京行き第3便の出発前に庄内空港搭乗待合室で行われたセレモニーでは、主催した庄内空港利用振興協議会の丸山至会長(酒田市長)が「庄内の産業基盤やおいしい食べ物、伝統文化、自然景観など多くの魅力が1000万人につながった。今後はそれらをさらに磨き込むとともに、就航便や空港設備の拡充に地域を挙げて取り組む」とさらなる利用増への決意を述べた。
その後、和田さん一家や丸山市長、全日空、庄内空港ビル、県の関係者がくす玉を割り達成を祝った。また、和田さんへの記念品として、庄内空港ビルの山下高明社長が写真立て、全日空庄内支店の田島章人支店長が飛行機の模型を贈った。
和田さん一家は初の庄内旅行で、当初は鶴岡市の湯野浜温泉に宿泊しながら海水浴や釣りを楽しむ予定だったが、降雨続きだったため、加茂水族館や藤沢周平記念館などを巡ったという。和田さんは「1000万人目になるとは考えてもいなかったので、驚いた。うれしい。山形は田んぼが一面に広がり、東京では見られない景色なので感動した。機会があればまた来たい」と話した。
達成を記念し、この日の東京行き第3便の搭乗者全員に搭乗記念証明書、プリペイドカード(500円分)、うちわが贈られた。また、29日の庄内空港発着の全日空393便(庄内行き第1便)、394便(東京行き第1便)、396便(同2便)の搭乗者、合わせて約1000人に、だだちゃ豆入りのつや姫おにぎりがプレゼントされた。来月9日には同空港で記念式典も行われる。