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2018年(平成30年) 11月30日(金)付紙面より

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公益大 地域共通の社会問題サイトにアップ

 酒田市の東北公益文科大学(吉村昇学長)の2年生はこのほど、若年層、特に大学生の国民年金未加入・保険料未納問題を地域共通の社会問題と捉え、学生の視点で加入・納付を広く呼び掛けるための動画を作成した。厚生労働省が制定する「年金の日」(30日)を前に27日、動画共有サイト「You Tube」にアップ、自由に閲覧できる。

 同省は、インターネットを通じて自らの年金情報を確認できるサービス「ねんきんネット」などを活用し、高齢期の生活設計に思いを巡らす日として2014年度から毎年11月30日(いいみらい)を「年金の日」に制定。全国各地で年金に関するさまざまなイベントを繰り広げている。

 若年層の国民年金未加入・保険料未納が社会問題化する中、阿部公一公益大教授(社会保障論、公的年金論、年金教育など)のゼミ生は、16年度から「国民年金加入行動啓発プロジェクト」と銘打ち、若年層に対し国民年金の「自分ごと化」を促すための動画を製作。昨年度まで2カ年で3本を製作している。
 本年度は阿部教授の「プロジェクト型応用演習」を履修した2年生24人が3班に分かれて担当。阿部教授や3、4年生の指導を受けながら、企画・構成・演出・出演し、国民年金加入促進に向けた動画を製作した。

 サイトにアップしたのは3班のうちB、C両班による動画計2本。B班はテレビ番組「逃走中」を基にし、「ハンター」に捕まった学生が国民年金に関する特別授業を受け、徐々に詳しくなっていくというもの。C班のものは年金の概要を講義形式で紹介した後、加入申請書の書き方について学べる内容になっている。

 昨年12月に東京・お茶の水大学で開催された第2回ユース年金学会(日本年金学会など主催)で「大学生に対する国民年金加入行動促進のための映像教材制作について」と題し、同プロジェクトを報告したゼミ生の1人で、今年は製作指導に当たった菊池南伊輝さん(4年)は「国民年金の大切さをより多くの若い人たちから知ってもらいたい」と話した。

 動画はいずれも、「You Tube」内の公益大サイト=https://www.youtube.com/user/koekiuniversity=にある。

今回製作した動画をはじめプロジェクトについて紹介する(左から)菊池さん、3年の前司美南さんと伊藤綺羅さん
今回製作した動画をはじめプロジェクトについて紹介する(左から)菊池さん、3年の前司美南さんと伊藤綺羅さん


2018年(平成30年) 11月30日(金)付紙面より

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スパイバー タイにプラント整備へ

 クモ糸の遺伝子を元に人工構造タンパク質の新素材開発・生産を進めるベンチャー企業のSpiber(スパイバー、鶴岡市覚岸寺、関山和秀代表執行役)は28日、素材の量産化に向けた生産拠点とする大規模なプラントをタイに整備すると発表した。官民ファンドのクールジャパン機構などから50億円の出資を受け、2019年半ばまでに着工し、アパレルや自動車分野向けの素材として21年からの商業生産開始を目指す。

 プラントはタイの首都・バンコクの東南、ラヨーン県にあるイースタンシーボード工業団地に整備する。東京ドーム2つ分に相当する約10ヘクタールの敷地を確保し、微生物を発酵、精製して各種製品の原料となる構造タンパク質を生産する。現在、鶴岡市のサイエンスパーク内にある本社パイロットプラントの約100倍の規模となる年間数百トンの量産を計画する。具体的な施設規模や設備内容は今後詰める。

 微生物の発酵には養分となる糖が必要。タイはサトウキビなど糖の原料が豊富にあり、砂糖生産量は世界4位となっている。プラントを整備する工業団地はタイ最大の国際港・レムチャバン港に近く、日本や海外の自動車メーカーなどの関連工場が立地していることもあり、素材生産拠点の開設を判断した。
 タイのプラントで生産された素材は日本に運び、鶴岡の本社で繊維などに加工する。これに伴い、本社の紡糸設備の拡張、増設も今後、計画的に進める。

 スパイバーが生産する人工構造タンパク質は繊維をはじめ、樹脂、フィルム、ゲル状など多様な素材への加工が可能で、石油など化石資源に依存せず環境負荷の低い、持続可能な次世代基幹素材として注目されている。同社は、人工構造タンパク質素材は将来的に世界の繊維市場全体の2割程度、25―30兆円規模を占めると予測している。

 同社は既に国内外の40を超える企業や研究機関と共同研究開発、素材の産業化に向けた知的財産の集積を進めており、タイでの量産体制の確立に先んじてさまざまな施策や商品展開を計画し、順次発表していく。

スパイバーの鶴岡本社にある発酵プラント(スパイバー提供)
スパイバーの鶴岡本社にある発酵プラント(スパイバー提供)



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