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2019年(平成31年) 4月6日(土)付紙面より

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飛島に7月「ゲストハウス」開設

 県内唯一の離島である酒田市飛島に移住した若者たちが、島の活性化に向け、島外から訪れる観光客向けの宿泊・交流施設「ゲストハウス」を開設し、今年7月にオープンする計画を進めている。現在、改修費用に充てる資金を募っている。

 計画しているのは、飛島に移住した若者らが2013年3月に設立した「合同会社とびしま」。平均年齢30歳ほどのメンバー14人(うち9人が飛島在住)が、飛島の資源を生かした特産品開発や店舗経営、観光振興など、島の雇用創出やコミュニティー維持・活性化のための活動を行っている。

 ゲストハウスは、島外の人が宿泊し、島での活動や島民との交流拠点となる施設。建設会社の宿舎だった勝浦集落の木造3階建て延べ床面積約450平方メートルの建物を、合同会社とびしまが土地ごと取得。ここを改修して2、3階に客室、1階にはカフェラウンジや自炊用のシェアキッチン、コワーキングスペース、シャワー室などを設ける。定員は30―40人程度。5月半ばから改修工事に入り、7月初めのオープンを目指す。

 利用に当たっては「しまびと会員制度」を設ける。ブロンズ会員は年会費1万円で、最大で月3日(年36日)まで無料で宿泊できる。同様にシルバー会員は年会費2万円(宿泊は月7日、年84日まで)、ゴールド会員は同3万円(同月14日、年168日まで)。食費は別途必要(自炊は無料)。制度名は、島に住む「島民」に対し、島に関わる人を「しまびと」と位置付け、島の仲間になってもらう意味を込めた。

 プロジェクトリーダーの松本友哉さん(30)は合同会社とびしま共同代表の一人。山口県出身で、12年4月から1年間、緑のふるさと協力隊として飛島に赴任し、その後、島に移住。昨年には法木集落の家を買い、名実ともに「島民」になった。

 松本さんは「高齢化が進む中、島の存続に向け、雇用創出などに取り組み、若者が少しずつ増えるなど手応えを感じている。一方で、島の暮らしは国や県、市からの多くの税金投入によって成り立っており、本土とのつながりが不可欠」と島の現状を指摘。その上で「島は『周回遅れ』の分、人同士や自然との豊かなコミュニケーションなど、中央の人が忘れかけたものが色濃く残っている。ゲストハウスが本土と島をつなぐ懸け橋となり、島の未来がより明るいものになるよう、一緒に考えていけたら」と話している。

 改修と備品購入などオープンに向けた経費は約550万円を見込み、うち350万円については5月13日(月)までインターネット上で寄付を募るクラウドファンディングのサイト「Readyfor(レディーフォー)」で募集している。寄付1万円でブロンズ、2万円でシルバー、3万円でゴールドの各しまびと会員権などがもらえる。問い合わせは合同会社とびしま=電0234(96)3800、電子メールmail@tobi-shima.com=へ。

松本さん(前列中央)ら合同会社とびしまのメンバー
松本さん(前列中央)ら合同会社とびしまのメンバー

7月にゲストハウスとしてオープン予定の建物
7月にゲストハウスとしてオープン予定の建物


2019年(平成31年) 4月6日(土)付紙面より

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鶴岡美濃派の俳書など公開

 鶴岡市昭和町の旧家・平田家に伝わる「お雛(ひな)さま展・鶴岡美濃派俳書展」が5日、 交野屋(かたのや)平田亭で始まった。古くは江戸時代のひな人形や、鶴岡の町民文化を伝える俳書が並んでいる。8日(月)まで。

 平田家は、伊勢松坂商人にルーツがあるとされ、最上義光の統治時代に鶴岡へ移り住んだ。酒井家入部後は酒造業などを営んで御用商人となり、明治以降は事業家として地域の発展に貢献した。

 鶴岡美濃派は、芭蕉をはじめ蕉門十哲の一人で美濃派の始祖・各務支考の来庄を契機に町人文化として発展。平田家からも7代目宗匠・文明を輩出している。

 2016年以来3年ぶりとなるお雛さま展開催に合わせて、平田家に伝わる俳書などの蔵書を紹介しようと企画。こうした俳書が一般に公開されるのは約30年ぶりという。

 会場には立ち雛、次郎左右衛門雛、享保雛、古今雛、芥子(けし)雛など珍しい逸品が並ぶ。俳書展のコーナーでは、芭蕉関係の俳書や、発句作法などを記した俳論書といった古書籍、俳諧短冊を展示。モダン様式と京風の伝統様式を融合させた趣ある建物とともに来場者を楽しませている。15年ほど前から俳句をたしなむという佐藤多一郎さん(85)=三川町横山=は初日の5日に来場。「時代が変わっても詩の世界は通じるものがあって参考になる。地元の古いものを見る機会はなかなかない」と感心していた。

 交野屋平田亭は「蔵屋敷LUNA」脇。展示時間は午前10時―午後3時半。入亭料は500円。

平田家に伝わる鶴岡美濃派の俳書を30年ぶりに一般公開
平田家に伝わる鶴岡美濃派の俳書を30年ぶりに一般公開

平田家の貴重なひな人形が並ぶ
平田家の貴重なひな人形が並ぶ



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