2020年(令和2年) 6月19日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市の藤島小学校(井上東一校長、児童312人)の5年生63人が17日、学校近くの実習田で「田んぼの生き物調査」を行い、素足で田んぼに入り、網などで泥の中にいる水生昆虫などを捕まえた。
市内の有機米生産者らでつくる市有機農業推進協議会(志藤正一会長、事務局・市藤島庁舎エコタウン室)と連携し、15年ほど前から毎年この時期に実施している。地域に残る豊かな自然環境に触れ、持続可能で安全・安心な農産物生産などへの理解を深める狙い。
子どもたちはこの日、先月に自分たちで苗を植えた実習田の減農薬栽培と慣行栽培の各区画で、表層から深さ10センチほどの土を取って調べる「土中」、20センチ×50センチの木枠で仕切った土の表面を調べる「コドラート」、横一列に並んで田の表面や水中の生き物を網ですくう「ラインセンサス」の3種の調査に取り組んだ。
子どもたちは膝下まで泥だらけになって田んぼに入り、「捕まえた」など歓声を上げた。泥をトレーに広げて詳しく調べ、ポケット図鑑で生き物の種類を調べた。減農薬栽培の区画を中心に、カブトエビやヤゴ、ドジョウ、タニシ、アメンボ、カエルなど多くの生き物が見つかった。
本間慶君(10)は「面白かった。こんなにたくさんの種類がいるとは思っていなかったので、びっくりした」と話した。
井上校長によると、この種の学校行事は新型コロナウイルス対策で控えてきた。久しぶりの野外活動で子どもたちははしゃぎたがる一方で、体調に応じたマスクの着脱や3密回避の指導、熱中症対策の給水時間の確保など、例年にも増して入念な管理体制で臨んだ。
同様の活動は24日、東栄小の5年生も学校近くのほ場で実施の予定。