2020年(令和2年) 2月22日(土)付紙面より
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3月3日の桃の節句を目前に、春を告げる伝統のひな菓子作りが鶴岡市内の各菓子店で盛んに行われている。タイなどの縁起物や果物をあしらった多種にわたるひな菓子が、今年も城下町鶴岡のひな祭りに彩りを添える。
このうち、同市の木村屋(吉野隆一社長)は13日から製造を始め、同市覚岸寺にある工場ではクリスマスに次ぐ一大イベントとして職人らが丹精込めて約5500箱を目標に製作に取り掛かっている。
「おめでたい」がモチーフの定番のタイを筆頭に、すくすくと成長の願いを込めた孟宗(もうそう)、ますます元気に健康にとサクラマスの縁起物のほか、温海かぶ、外内島きゅうり、だだちゃ豆の在来作物など19種類を製作。植物由来の着色料を使ったグラデーションやイチゴの種のつぶつぶ、ミカンの薄皮など本物を忠実に再現した職人の高度な技術がうかがえる。
ここ数年で東京や宮城など隣県からの注文が増えたという吉野社長は「神秘的でどこか不思議な庄内独自の文化に興味を持つ外国人も増えているように見受けられる」と話している。販売は旧暦に合わせ4月ごろまでを予定している。
鶴岡のひな菓子は白あんに求肥(ぎゅうひ)を混ぜて練った練り切り細工によるもので、江戸時代に北前船によってもたらされた京文化が鶴岡で独自に発展したなど起源には諸説あるという。
2020年(令和2年) 2月22日(土)付紙面より
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第92回選抜高校野球大会(3月19日開幕、阪神甲子園球場)に出場する鶴岡東高校へ20日、開会式の入場行進で掲げる「選抜旗」が授与された。鈴木喬主将(2年)は、鶴岡東のスクールカラーの緑色の地に校章があしらわれた旗を大会主催者から受け取り、「ずっしりと重く、ますます出場への実感が湧いてくる。東北代表として恥じない戦いをする」と話した。
選抜旗授与式は同校で行われ、野球部の2年生35人をはじめ学校職員約40人が見守る中、齋藤哲校長、佐藤俊監督、鈴木主将の3人で受け取った。手渡した浜名晋一毎日新聞山形支局長は「昨夏に続いて鶴東旋風を巻き起こして」と激励。
佐藤監督は、「緑色がすごくかっこいいね」と誇らしげ。「41年前の先輩を越えられるよう、生徒たちの背中を押したい。走攻守全てでレベル向上を図る」と表情を引き締めた。
野球部は、天候を考慮して鶴岡と千葉県内の球場を行き来して練習に励む。3月8日に大阪へ出発予定。