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2022年(令和4年) 3月31日(木)付紙面より

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飽海地域史土台に活性化 6月研究会設立へ 6回シリーズ プレ講座スタート 初回「北前船」について探究 酒田船箪笥加藤さんら講話

 酒田・飽海地域の歴史を探究し、その成果をこれからの観光や地域づくりに役立てようと、地元有志が今年6月、「飽海地域史研究会」を創設する。活動への理解を深めてもらうためのプレ講座が27日に開講、初回は仏パリで開かれる美術工芸家の作品を集めた展覧会に伝統工芸「酒田船箪笥(だんす)」を出品する加藤渉さん(酒田市)と、設立準備委員会代表を務める小野寺雅昭さん(同)が、江戸―明治期に遠隔地貿易の主役だった「北前船」について講話した。

 地域の歴史の調査・研究を積み重ね、その成果を次代に継承することで、人材育成、歴史を土台にした地域活性化を図ろうと、元教諭で県地域史研究協議会理事の小野寺代表、観光まちづくり会社「酒田ドラマチック・カンパニー」(同市みずほ一丁目)の市村浩一さんらが中心となり現在、研究会設立に向けた準備を進めている。

 まずは地域住民から研究会の活動について理解を深めてもらおうと、6月4日(日)まで6回シリーズでプレ講座を企画。市総合文化センターで行われた初回では、加藤さんが「船箪笥と北前船」、小野寺代表が「若狭北前船頭川渡甚大夫の日記について」のテーマでそれぞれ講話した。

 このうち加藤さんは冒頭、「モノ、技術にも歴史というものがある。船箪笥は北前船にとって金庫のようなもので、切っても切れないもの。酒田は佐渡、三国とともに三大生産地」と。酒田船箪笥の特長を紹介した上で、船箪笥のこれからについて「経済産業省『伝統的工芸品』認定に向け、必要とされる証拠文献などをこの研究会を通じて探究していきたい」と述べた。

 小野寺代表は、北前船の船頭が書いた日記をひもとき、北前船が酒田にもたらしたもの、当時の酒田の繁栄ぶりなどを紹介した。

 次回プレ講座は、4月10日(日)午後1時半から同センターで行われる。古文書など1万1000点余を紹介する「庄内酒田古文書館」を同市みずほ一丁目の自宅に開設する地域史研究家・杉原丈夫さんが、江戸期における酒田人の生き方について解説する。準備委員会では広く参加者を募集している。誰でも参加でき、費用は資料・会場費として1講座につき300円(当日納入)。問い合わせは酒田ドラマチック・カンパニー=電090(2277)5039=の市村さんへ。

「酒田船箪笥」について講話する加藤さん(中央)。右は小野寺代表
「酒田船箪笥」について講話する加藤さん(中央)。右は小野寺代表



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