2022年(令和4年) 4月14日(木)付紙面より
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遊佐町吹浦の鳥海ブルーライン近くを流れる沢に自生するミズバショウが、見頃を迎えた。いっぱいに群れ咲清楚(せいそ)な花が澄み切った清流に映え、林間に残る雪と白さを競い合っている。
ミズバショウはサトイモ科の多年草。小さな黄色い花の集まりを包む純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と、優しい薄緑色の葉の対比が美しい。
同ラインの自生地は標高約250メートル。沢沿いに1キロ余りにわたって生えている。同ラインの全線開通は4月下旬で花の時期が終わっていることが多いため、管理する県は2018年から、本県側入り口の小野曽ゲートと3合目の駒止ゲート間6・4キロを2週間ほど早く開通させ、ミズバショウを観賞できるようにしている。
地元・小野曽集落の住民らは、訪れる人々が安全に気持ちよく観賞できるよう毎年、沢の清掃活動を実施。今年は17日に予定している。事前調査に訪れた元同集落長の武田克己さん(75)は「ミズバショウが見頃になる時季は例年とほぼ同じだが、これだけの残雪と一緒に見るのは初めて」と話していた。