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2022年(令和4年) 6月2日(木)付紙面より

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市庁舎で“湊せんべい”無人販売 酒田市と酒田米菓が公民連携の実証実験

 民間のアイデアやノウハウ、資金を生かし市民サービスの向上、旧小・中学校といった遊休資産の活用を図る「公民連携民間事業者提案制度」を創設した酒田市は、「オランダせんべい」「鏡せんべい」の酒田米菓(同市両羽町、佐藤栄司社長)と連携、空きスペースとなっていた市本庁舎南側の旧喫煙室(約9平方メートル)を活用し30日、製造段階で割れたり、いびつになってしまったせんべい(湊せんべい)の無人販売を開始した。公民連携による実証実験の一環で、丸山至市長は「初の試み。全国的に無人化がムーブメントになっており、活用してもらうための仕掛けをしていきたい」と話している。

 市は昨年8月、「公民連携実施方針」を策定。これに基づき従来の手法や発想にとらわれず民間事業者と連携することで、持続可能でより良質な市民サービスの実現、業務の効率化を目指そうと今年1月に同提案制度を創設した。対象はまちづくりや環境、福祉、医療、経済、教育、行財政運営などあらゆる行政分野と、市が所有する全ての公有財産。▽自由提案型=あらゆる事務事業、市有財産に関する提案▽テーマ提示型=市が提示する特定の事務事業に関する提案―の2つがあり、それぞれ広く募集している。

 今回の実証実験は、本庁舎と希望ホールの間という「一等地」(丸山市長)にあり、改正健康増進法の施行による受動喫煙防止対策として2019年7月以降、空きスペースとなっていた旧喫煙室の利活用に向けたもの。佐藤社長は「湊せんべいは酒田、山形、仙台3市の直営店で扱っているがコロナ禍以降、売り上げはいま一つ。販売先が課題の一つだったこともあり、良い機会を頂いた」と話す。

 この日は現地でセレモニーがあり、丸山市長が「およそ3年にわたって利用がなく、もったいないと思っていた。地元の事業者から活用してもらいありがたい。『酒田』の名が入る企業でもあり、市内外の人から身近に感じてもらえたら。これからも公民連携で課題解決に取り組みたい」、佐藤社長が「八幡工場でも同じような形態での販売を行う予定。次につながるような行動を展開し、少しでも市の役に立つことができれば」とそれぞれあいさつした後、駆け付けた同社マスコットキャラクター・オランダちゃんと共にテープカット。丸山市長が早速購入した。

 「同社は市制定『ものづくりアワード』の受賞企業。地元企業の応援の意味合いが大きい」(丸山市長)と貸料は無料。無人販売のため直営店より安価で、1セット5袋1000円(税込み)のみの取り扱い。現金の他、スマートフォンの電子決済サービス「PayPay」での支払いもできる。監視カメラがあり室内の映像は24時間、同社に送られるという。

 営業は土日祝日を含む市役所の開庁時間(午前9時―午後5時)、実証実験は本年度末までの予定。市は結果を踏まえ、公有財産利活用の可能性、より魅力的な使い方について、さらに検討を進める方針。

テープカットする(左から)佐藤社長、丸山市長、オランダちゃん
テープカットする(左から)佐藤社長、丸山市長、オランダちゃん



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