2022年(令和4年) 12月3日(土)付紙面より
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数多くの飲食店が軒を並べ、「混雑のあまり肩がぶつかり、まっすぐ歩けなかった」と回顧する人がいるほど市民らでにぎわい、港町・酒田の繁栄の象徴だった台町かいわい(日吉町一丁目、同二丁目、船場町一丁目など)。往時に思いをはせながら周辺エリアの散策を楽しむためのライトアップが1日、一帯にある施設・旧跡4カ所でスタート。今月10日(土)夜には「クリスマスイベント」も行われる。
昨年10月に新たな観光拠点施設として生まれ変わった「日和山小幡楼」のオープンで、台町を含む日和山公園一帯はより回遊性が高まった。「魅せるまち歩き観光」の構築に向け、明治から大正、昭和と続く往時のにぎわいを知らない若者を含め市民に一帯の持つ魅力を紹介しようと、観光総合マネジメント機関・酒田DMO(荒井朋之理事長)が企画した。
往時の料亭文化を今に伝える▽舞娘(まいこ)茶屋相馬樓▽山王くらぶ▽日和山小幡楼―とともに、下日枝神社随神門の4施設・旧跡を緑や赤、白といったクリスマスカラーでライトアップ。初日はあいにくの降雪と寒さで行き交う人はまばら。それでも華やかな明かりに包まれた建物が漆黒の闇夜に浮かび上がると、通り掛かった人たちは足を止めて見入っていた。
ライトアップは今月26日(月)まで連日、午後4―9時に実施。今月10日のイベントは午後5時から、山王くらぶで。スマートフォン、タブレット端末を活用したデジタルクイズラリー、温かい飲み物サービスなどが行われる他、竹灯籠を周囲に設置して鮮やかに酒田の夜を演出する。