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2022年(令和4年) 6月7日(火)付紙面より

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大山犬祭り3年ぶりにからぐり登場

大山公園で代替イベント
祭り客でにぎわう

 庄内三大祭りの最後を締めくくる「大山犬祭り」の代替イベント「大山公園犬祭り」が5日、鶴岡市の大山公園駐車場で行われた。3年ぶりに高さ約5メートル、重さ約4トンの山車「からぐり」が登場し、祭り客でにぎわった。

 「大山犬祭り」は馬町に鎮座する椙尾神社(宮野直生宮司)の例祭。その昔、村人を苦しめていたムジナを「メッケ犬」が退治した伝説に由来する。「犬」を主役にした祭りは全国的に珍しく、例年6月5日に大山地区で繰り広げられている。新型コロナウイルスの感染防止対策のため、2020年と21年は神事のみを行いメインの行列は見合わせていた。

 この日の代替イベントでは公園駐車場に大小3台の「からぐり」を展示。地区に伝わる伝統芸能「大山いざやまき」や地元の保育園児がミニ奴振りを披露し、集まった祭り客を楽しませた。

 開会セレモニーでは鶴岡東ロータリークラブの大瀧裕二会長が、大山からぐり保存会の佐藤均会長に、メンバーが祭りで着る新しい半纏(はんてん)20着を寄贈した。

 大山犬祭り実行委員会の櫻井修治代表は「久しぶりにからぐりをお披露目できて良かったと思う。来年はいつも通りの行列に戻せることを願いたい」と話していた。

「頭人」「仮女房」
椙尾神社へ宮入り

 この日、椙尾神社で行われた神事では、3つの頭屋(神宿)の若主人役の「頭人(とねり)」と奥方役の「仮女房」ら関係者が宮入りし神前で玉串をささげた。

 今年の頭屋は「上頭」が粕塚・二才山(菅原良喜粕塚町内会長)、「大山頭」が安良町・新町(鈴木博道安良町町内会長)、「下頭」が馬町(阿部哲郎馬町中町内会長)。神事に参列した3頭屋の頭人は、上頭が上田悠空(ゆうあ)さん(鶴五中2年)、大山頭が渡邉遥陽(はるひ)さん(大山小3年)、下頭が齋藤東さん(同2年)で、仮女房は上頭が斎藤優心(ゆな)さん(同5年)、大山頭が林素子さん(鶴五中2年)、下頭が水口友妃さん(大山小5年)がそれぞれ務めた。

3年ぶりに登場した「からぐり」。保存会のメンバーが「尾浦の館」から駐車場まで引いた
3年ぶりに登場した「からぐり」。保存会のメンバーが「尾浦の館」から駐車場まで引いた

玉串をささげ拝礼する3頭屋の仮女房。手前から林さん、水口さん、斎藤さん
玉串をささげ拝礼する3頭屋の仮女房。手前から林さん、水口さん、斎藤さん


2022年(令和4年) 6月7日(火)付紙面より

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鶴岡の食世界に アル・ケッチァーノオーナーシェフ 奥田さん 2度目のグランプリ 

『ゆで論』の哲学評価に喜び
グルマン世界料理本大賞

 スウェーデンで開催されている「料理本のアカデミー賞」とも言われるグルマン世界料理本大賞で、鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」のオーナーシェフ、奥田政行さん(52)が2020年に出版した『ゆで論』が「シングル・サブジェクト」部門のグランプリに輝いた。4日(日本時間5日午前1時ごろ)発表されたもので、奥田さんは「データがしっかりしていること、そこに哲学があることが評価され、とてもうれしい」と喜びを語った。

 グルマン世界料理本大賞は、1995年にリキュールで有名なコアントロー家出身のエドワール・コアントロー氏によって設立された、世界唯一の料理本アワード。1年間に発行された世界中の料理本やワイン本の中から各部門でナンバーワンの本がグランプリに選ばれている。奥田さんは2017年にも『食べもの時鑑』で「フード・ヘリテージ(食の遺産)」部門のグランプリに輝いている。

 『ゆで論』は、それまで言われていたパスタのおいしいゆで方とは違う、奥田さんが経験から生み出したゆで方を、自身の店の若きスタッフのために系統立ててまとめた本。レシピなども紹介しており、家庭でも応用できる。今回は「あることに特化している」というシングル・サブジェクト部門と「革新的な内容の本」に送られるイノベーティブ部門の2つにノミネートされた。また、過去25年間に受賞した本の中から“ベスト・オブ・ベスト”を選ぶ食の遺産部門に『食べもの時鑑』がノミネートされた。

 4日に行われたプレゼンでは、庄内の美しい自然や食材の映像なども交えて、羽織はかま姿で庄内の食の魅力を伝えた。主催者のコアントローさんからは、プレゼンの直後に、「君の住んでいる所は素晴らしい。必ず鶴岡に行く」と絶賛された。日本を出発した今月1日からのことを「グルマン世界料理本大賞への旅」と題して、自身のフェイスブックに旅行記を投稿しており、日々応援コメントが寄せられるのを見ながら、励まされると同時に、「グランプリを獲得できなかったら日本に帰れないかも」と思っていたという。

 受賞を果たし、「ほっとしたというのが正直な感想。英訳の話も出ているので鶴岡、そして庄内が世界に発信されるのが楽しみ」と話していた。

 奥田さんは、8日に帰国し、9日から3日間は鶴岡で待機期間を過ごすという。『ゆで論』(250ページ、税込み5665円)は、アルケッチァーノなどで扱っている。

授賞式で賞状を手にする奥田さん(右)と主催者のコアントローさん=5日(写真提供・奥田さん)
授賞式で賞状を手にする奥田さん(右)と主催者のコアントローさん=5日(写真提供・奥田さん)



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