2022年(令和4年) 7月21日(木)付紙面より
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県は20日、新型コロナウイルスの新たな感染者581人を確認したと発表した。1日当たりの新規感染者数は今年2月3日の350人を大幅に超えて過去最多となった。同日に開かれた定例記者会見で吉村美栄子知事は「衝撃をもって受け止めている。急激に感染が拡大しており、非常に強い危機感を持っている。今後、医療現場のひっ迫が懸念されるため、医師会との連携や保健所への応援体制などの強化、市町村への協力要請に取り組みながら、何としてもこの状況を乗り切りたい」と述べた。
新規感染者は9日連続の3桁で発生は197日連続。新たなクラスター(感染者集団)が発生したとして、県は同日午後に詳細を公表する。庄内地域は三川町を除く4市町で計56人が感染。内訳は▽鶴岡市=10歳未満?80代の男女32人▽酒田市=10歳未満?80代の男女21人▽庄内町=30代と50代の女性▽遊佐町=20代男性。
庄内地域以外の感染者は山形市151人、寒河江市69人、天童市45人、新庄市41人、尾花沢市33人、米沢市27人、長井市20人、白鷹町19人など。
2022年(令和4年) 7月21日(木)付紙面より
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鶴岡市内の各家庭や地域で継承されている郷土食や伝統行事とともに守り続けられている行事食をまとめ、2010年に作成されたレシピ集「つるおか おうち御膳」の改訂版が発行された。レシピの一部を入れ替えたほか、あんかけ文化や在来作物などのコラムを載せて内容をより充実させ、「鶴岡の食文化・郷土食の教科書」をテーマにリニューアルした。
「おうち御膳」の初版は鶴岡市が、市食生活改善推進協議会などの協力で発刊。鶴岡に限らず庄内各地、内陸地方、首都圏などから購入希望が寄せられるなど増刷を繰り返し、これまでに約2万5000部を販売。地元出身者が購入するケースも多く、自治体企画のレシピ集としては異例とも言えるロングセラーの人気を得ている。
初版発行から10年以上経過し、この間に同市がユネスコ食文化創造都市に認定されたこともあり、改訂作業を進めていた。改訂版は鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・皆川治鶴岡市長)が、デザインを見直したり、旬の時季に合わせて食材を用意して調理するなどし、2年がかりで制作した。
掲載レシピは141品。全国的に食べられている料理は除き、地域ならではの料理を選ぶなどした。新たに「浜のたたき汁」「簡単鯛(たい)めし」「西貝の味噌(みそ)汁」などを加えて浜の食文化の紹介に力を入れたほか、「月山筍(がっさんだけ)の味噌汁」「きゅうりの佃煮(つくだに)」、全国的に珍しいという「蒸し玉子」などを載せた。
地元ならではの郷土食や食文化のコラムでは、山形大農学部の江頭宏昌教授や市内の料理人らが、多様な料理に使われる鶴岡のあんかけ文化、在来作物を使った郷土食、焼き畑とカブ、出羽三山の精進料理、黒川能と食事などをテーマに執筆。また旧市町村6地域の住民による「わが家のおうち御膳」の座談会として、各地域の独自の食文化や料理なども紹介している。改訂版はB5判、175ページ、4000部発行。1部1320円(税込み)で庄内地域の書店や産直施設などで販売、DEGAM(デガム)鶴岡のサイトでネット販売し、専用ウェブサイトでもレシピを公開している。
発行を記念し、一般向けの料理講座を30日と8月24日、夏休み親子料理講座を8月4、5日に開く。いずれも受講料1000円で、定員14人(定員を超えた場合は抽選)。21日午後4時まで、同協議会のホームページなどで申し込みを受け付けている。問い合わせは同協議会=電0235(35)1185=へ。